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  • 弁護士保険・弁護士費用特約とは?弁護士費用を300万円まで補償
    自分が加入している任意自動車保険に弁護士費用特約が付いていれば、弁護士保険を利用して、交通事故被害の損害賠償請求や保険会社との交渉を弁護士に依頼できます。弁護士保険(弁護士費用特約)について、ぜひ知っておきたいのは次の3点です。弁護士保険は、300万円まで弁護士費用を保険金でカバーします。自身の弁護士費用特約がなくても、家族の弁護士費用特約を利用できます。弁護士費用特約を利用しても、自動車保険の保険料は上がりません。それぞれ、詳しく見ていきましょう。弁護士費用を最高300万円まで保険金でカバー弁護士保険は、交通事故の被害者が損害賠償請求を弁護士に依頼するとき、弁護士費用を300万円まで補償する保険です。300万円と別に、法律相談費用も10万円まで補償されます。支払われる保険金(=弁護士費用)の額は、契約内容により異なりますが、一般的にはこの金額が多いようです。弁護士保険の保険金支払基準(LAC基準)はこちらをご覧ください。弁護士保険の支払い対象となる弁護士費用とは?弁護士保険(弁護士費用特約)は、弁護士に相談・依頼するときに発生する費用について、保険会社が保険金を給付するものです。弁護士保険の支払い対象となるのは、法律相談料、着手金、成功報酬、実費、訴訟費用など。弁護士に相談・依頼したときに必要となる全ての費用をカバーできます。また、弁護士保険の対象は、自動車を運転中に巻き込まれた事故だけではありません。歩行中や自転車・バイクの運転中に巻き込まれた事故も対象となります。なお、弁護費用特約は、相手方へ損害賠償請求をする弁護士費用を賄う保険ですから、交通事故の加害者は利用できません。刑事事件の費用も対象外です。軽微な交通事故の場合にも、弁護士保険は有効弁護士保険は、損害額が大きく弁護士費用が高額になる場合はもちろん、軽微な交通事故の場合にも有効です。軽微な交通事故の場合は、賠償額が少額となるため、受領できる賠償金額よりも弁護士費用の方が高くなりことがあります。弁護保険を利用すると、そういった費用倒れを回避できます。弁護士にとっても、弁護士報酬が保険会社から支払われるので、報酬が取れないという事態を回避できるメリットがあるのです。家族の誰かが弁護士費用特約を契約していれば使える弁護士保険は、任意自動車保険に弁護士費用特約として付帯しています。もし、あなたの任意保険に弁護士費用特約が付いてなくても、家族の誰かの任意保険に弁護士費用特約が付いていれば、それを利用できます。弁護士費用特約では、被保険者を次のように定めています。弁護士費用特約の被保険者記名被保険者記名被保険者の配偶者記名被保険者またはその配偶者の同居の親族記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子※東京海上日動の保険約款より抜粋自動車保険における「同居の親族」とは、一般的に、同一の家屋に居住する、6親等内の血族、3親等内の姻族を指します。つまり、同居している家族であれば、だれの弁護士費用特約でも利用できるし、独身で一人暮らしの方も、両親のどちらかの弁護士費用特約を利用できるのです。あなた自身の任意保険に弁護士費用特約がなくても、決して諦めずに、家族の誰かが弁護士費用特約を契約していないか確認してみてください。弁護士保険を使っても自動車保険の保険料は上がらない「弁護士保険を使うと、翌年の保険料が上がるのでは?」と、心配の方もいるかもしれませんが、その心配はいりません。弁護士保険は、ノンフリート等級別料率制度でノーカウント事故とされていますから、弁護士保険を使っても、翌年の自動車保険の保険料が上がることはありません。弁護士費用特約(弁護士保険)を利用することによるデメリットは、何もありません。まとめ弁護士費用特約(弁護士保険)を利用すれば、最大300万円まで弁護士費用が保険でカバーされます。法律相談料も10万円まで保険から支払われます。弁護士保険を利用するデメリットは何もありませんから、弁護士費用特約を契約しているなら、使わないと損です!もし、弁護士費用特約を契約していなくても、ご安心ください。このサイトでは、相談無料・着手金0円の弁護士事務所をご紹介しています。初期費用なしで、弁護士に相談・依頼できます。弁護士費用は示談成立後に、得られた賠償金の中から支払うことができます。もちろん、交通事故被害の損害賠償請求に強い弁護士事務所です。弁護士選びにご活用ください。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人・響 へ弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-690-048 ( 24時間受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでの無料相談のお申込みは、公式サイトの無料相談受付フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※加害者の方や物損のみの相談は受け付けていませんので、ご了承ください。あなたにおすすめのページ交渉力の違いだけでない! 弁護士の介入で賠償額が増える本当の理由とは?弁護士に相談するタイミングはいつがよいか示談交渉を弁護士に頼む5つのメリット・1つのデメリット交通事故被害者が知っておきたい弁護士選び3つのポイント
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  • 弁護士保険の注意点
    弁護士保険(弁護士費用特約・権利保護保険)の仕組みと注意点
    弁護士保険を利用するとき、これだけは知っておきたい注意点があります。もし、これを知らずに弁護士保険を利用すると、納得いく賠償金額を得られなかったり、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクがあります。ぜひ、チェックしておいてください。弁護士保険を利用するときの 4つの注意点弁護士費用が、保険から支払われず、依頼者の負担となる場合がある。弁護士の紹介を受けられる保険と、紹介を受けられない受けられない保険がある。弁護士会が登録名簿順に紹介するため、利益相反などの問題が生じる場合がある。弁護士の選任や弁護士費用の支払は、事前に保険会社の承認が必要。弁護士保険の仕組みと注意点について、詳しく見ていきましょう。こんなときは弁護士費用が依頼者の負担に!弁護士保険を利用する場合でも、弁護士費用の支払い義務は、依頼者にあります。弁護士と委任契約するのは依頼者(交通事故の被害者)であって、依頼者に発生する弁護士費用を保険給付するのが弁護士保険です。もしも、何らかの理由で弁護士保険から保険金が支払われないときは、依頼者が、弁護士費用を支払わなければなりません。弁護士費用が依頼者の負担となるのは、次のような場合です。弁護士費用が保険金額を上回る場合保険金支払いの免責事由に該当する場合それぞれ詳しく見てみましょう。弁護士費用が保険金額を上回る場合弁護士費用が保険金額(弁護士保険から支払われる金額)を上回る場合、その超過分は依頼者の負担となります。これは、2つのケースに分けて考える必要があります。1つは、弁護士費用が、保険金の支払限度額を超える場合。もう1つは、弁護士報酬の算定基準が、保険金の支払基準より高い場合です。注意が必要なのは、後者です。被害者の損害が大きく、弁護士報酬が高額になる場合弁護士保険の保険金の支払限度額は、一般的に最高300万円。弁護士費用が300万円を超えると、その超過分は依頼者の負担となります。弁護士報酬は、着手金・報酬金方式が一般的で、通常、依頼者の利益の一定割合を報酬として請求します。したがって、被害者の損害が大きく、賠償金額が多額になる事故の場合は、弁護士報酬も高額となり、保険金額の上限300万円を上回ることがあるのです。弁護士の報酬基準が、保険金の支払基準より高い場合問題は、弁護士の報酬基準が、弁護士保険の保険金支払基準(LAC基準)よりも高い場合です。LAC基準を超える部分は、保険金が支払われませんから、依頼者の自己負担となります。LAC基準とは、日弁連LAC(リーガル・アクセス・センター)が、協定保険会社(日弁連と協定している保険会社)と協議のうえで定めた弁護士保険の保険金支払基準です。弁護士保険を取り扱う保険会社は、LAC基準を尊重して保険金支払基準を定め、弁護士も、LAC基準を尊重して弁護士費用を請求することになっています。ただし、LAC基準を超える部分は自己負担となることに依頼者の同意があれば、LAC基準を上回る報酬基準で契約してもよい、とされています。LAC基準に対応している弁護士事務所ならよいのですが、弁護士保険に不慣れな弁護士事務所の場合は、保険会社とトラブルになることが多いので、避けるのが賢明です。免責事由に該当する場合保険会社は、弁護士費用保険金を支払わない場合を、あらかじめ免責事由として定めています。免責事由に該当する場合とは、被保険者の故意または重大な過失、無免許運転、酒気帯び運転のほか、自賠責保険に対する被害者請求のみを弁護士に依頼する場合などです。この場合、弁護士保険から保険金(弁護士費用)が支払われませんから、弁護士に依頼する場合、弁護士費用の全額が依頼者の負担となります。何が免責事由に該当するかは、ご契約の弁護士費用特約(弁護士保険)の契約内容をご確認ください。弁護士の紹介を受けられる保険と受けられない保険がある?弁護士保険には、弁護士の紹介を受けられる保険と、受けられない保険があります。弁護士の紹介を受けられれば、自分で弁護士を探す手間がかかりません。弁護士の紹介を受けられるのは、あなたの加入している任意自動車保険が、協定保険会社(日弁連と協定している保険会社)の保険の場合です。弁護士の紹介を希望すれば、あなたの居住する地域の弁護士会から弁護士の紹介を受けられます。もちろん、自分で弁護士を選任してもかまいません。日弁連と協定していない保険会社の保険の場合は、弁護士会から弁護士の紹介を受けられず、自分で弁護士を探すことになります。弁護士の紹介を受けられるのは「権利保護保険」の場合日弁連は、協定保険会社の弁護士保険を「権利保護保険」と位置づけています。弁護士費用が保険から支払われることに加え、弁護士会を介して弁護士を紹介する仕組みにすることで、被害者の弁護士アクセスを容易にしているのです。弁護士会からの紹介独自で選任権利保護保険ありできるそれ以外の弁護士保険なしできる協定保険会社がどこかは、こちらのページをご覧ください。弁護士保険を利用するときの弁護士紹介の流れ弁護士保険(権利保護保険)を利用して弁護士の紹介を受ける流れは、次のようになります。あなたが、自分の加入している任意自動車保険会社に事故の連絡をすると、保険会社は、その場で顧客データから弁護士費用特約の契約の有無を確認します。弁護士費用特約を契約している場合には、「弁護士保険を利用できること」「弁護士会を通じて弁護士の紹介を受けられること」を知らせてくれます。あなたが弁護士の紹介を希望すると、保険会社は、日弁連リーガル・アクセス・センター(LAC)に弁護士の紹介を依頼します。日弁連LACは、あなたが居住する地域の単位弁護士会に弁護士紹介を依頼し、単位弁護士会が弁護士を紹介する流れです。弁護士の紹介は登録名簿順なので、こんな問題も…弁護士の紹介は、登録名簿の順に割り振る方式です。東京弁護士会では、弁護士紹介センターが担当窓口となり、担当弁護士の名簿を備え、名簿の順に事件を配点する(割り当てる)方式をとっています(参考:東京弁護士会『活用してみませんか?権利保護保険』)。弁護士の紹介方法は、各単位弁護士会に委ねられていますから一概には言えませんが、全国どこでも、だいたい同じ方式と考えてよいでしょう。そのため、次のような問題が起こりえます。あなたに最適な弁護士が紹介されるわけではない!弁護士会が、登録名簿順に紹介していくだけで、あなたに最適な弁護士を選んで紹介するわけではありません。たとえ法律の専門家といえども、得意分野もあれば不慣れな分野もあります。あなたが望むような弁護士が紹介されるとは限らないのです。弁護士の都合で「相談打ち切り」のケースも!まれに、弁護士の都合で「相談打ち切り」となる場合があります。利益相反関係にある弁護士を紹介されることがあるからです。そうなると、別の弁護士を選任し直さなければならず、解決までに余計な時間がかかってしまいます。なぜ、そんなことが起きるかというと、弁護士会が弁護士紹介依頼票(相談カード)を登録弁護士に送付する際に、個人情報保護の観点から、相談者の住所・氏名など詳細な事件内容を記載しないからです。そのため、初回の法律相談のとき利益相反関係が判明し、弁護士の都合で「相談打ち切り」というケースがあるのです。こういう場合でも法律相談料を保険会社に請求できるとして、日弁連LACのQ&Aに紹介されています(日弁連LAC『弁護士保険制度における保険金支払いに関するQ&A』)。弁護士の選任や費用の支払いは、事前に保険会社の承認が必要弁護士保険を利用する場合、「弁護士に委任するとき」と「弁護士費用を支出するとき」に、事前に保険会社へ通知し、保険会社の承認を得ることが必要です。これは、あとから弁護士費用の支払いや金額の妥当性をめぐり、トラブルが発生することを避けるためです。詳しくは、弁護士費用特約の利用で保険会社の事前承認が必要な理由をご覧ください。正当な理由なく保険会社への通知を怠り、承認を得なかったことで、保険会社が損害を被った場合は、その分、弁護士費用保険金が減額されます。まとめ弁護士保険にも保険金の支払限度額や支払基準があり、それを超える弁護士費用は、依頼者の負担となります。保険金支払基準にもとづかない弁護士費用の請求は、トラブルの原因です。弁護士保険に不慣れな弁護士事務所はトラブルになりやすいので、慎重に弁護士事務所を選ぶことが大切です。権利保護保険の場合、希望すれば弁護士の紹介を受けられますが、弁護士の紹介は、弁護士会が登録名簿順に行いますから、あなたに最適な弁護士を選んで紹介されるわけではないことを知っておいてください。弁護士保険を利用する場合でも、大事なのは弁護士選びです。このサイトでは、交通事故の損害賠償請求や保険会社との示談交渉に強く、弁護士保険の取り扱いに慣れた弁護士事務所を紹介していますから、ご利用ください。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人・響 へ弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-690-048 ( 24時間受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでの無料相談のお申込みは、公式サイトの無料相談受付フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※加害者の方や物損のみの相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・日弁連LAC『弁護士保険制度における保険金支払いに関するQ&A』)・東京弁護士会「活用してみませんか?権利保護保険」LIBRA 2014年6月号あなたにおすすめのページ交渉力の違いだけでない! 弁護士の介入で賠償額が増える本当の理由とは?弁護士に相談するタイミングはいつがよいか示談交渉を弁護士に頼む5つのメリット・1つのデメリット交通事故被害者が知っておきたい弁護士選び3つのポイント
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  • LAC基準とは?弁護士保険・弁護士費用特約の保険金支払基準
    LAC基準とは、弁護士保険の保険金(=弁護士費用)支払基準です。LAC基準を上回る弁護士費用は、弁護士保険から支払われず、依頼者の負担となるので、弁護士保険を利用する場合は、弁護士費用が LAC基準に対応した弁護士事務所を選ぶことが大切です。LAC基準について、詳しく見ていきましょう。LAC基準とは? 弁護士保険を利用するときはココに注意!LAC基準(ラック基準)とは、日弁連リーガル・アクセス・センター(通称:LAC)が定めた「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」のことです。日弁連LACが定めた基準なので、LAC基準といいます。保険金の支払基準のほかにも、契約書や請求書の統一書式も定めているので、それを含めてLAC基準という場合もあり、保険金の支払基準を特にLAC報酬基準と呼ぶこともあります。弁護士報酬は、弁護士が依頼者と協議の上で決めるのが原則ですが、弁護士保険の運用では、日弁連LACが、協定保険会社(日弁連と協定している保険会社)と協議の上で、保険金(=弁護士費用)の支払基準を定めています。これは、保険会社が、保険事務処理(保険金=弁護士報酬の支払い)を円滑に行えるようにするためです。日弁連は、協定保険会社の扱う弁護士保険を「権利保護保険」と位置づけています。権利保護保険と一般的な弁護士保険の違いについてはこちらをご覧ください。協定保険会社と弁護士は、LAC基準を尊重する弁護士保険(権利保護保険)の運用において、協定保険会社と弁護士は、LAC基準を尊重することになっています。(東京弁護士会「活用してみませんか?権利保護保険」LIBRA2014年6月号 5ページ)つまり、協定保険会社は、LAC基準を尊重して弁護士保険の保険金(=弁護士費用)を支払い、弁護士も、協定保険会社の弁護士保険を利用する事案(LAC事案といいます)を受任する場合は、LAC基準を尊重して弁護士費用を請求する、ということです。LAC基準を超える弁護士費用は依頼者の負担にただし、LAC基準の尊重は、義務づけではありません。そればかりか、LAC基準において、依頼者の同意があれば、LAC基準を超える報酬契約をしても差し支えないとされています。もちろん、この場合、LAC基準を超える部分は弁護士保険から支払われず、依頼者の負担となります。そのため、LAC基準を上回る弁護士費用の請求がされ、保険会社とトラブルになることがあるのです。特に、協定保険会社以外の保険会社(日弁連と協定していない保険会社)は、LAC基準に拘束されませんから、弁護士保険の保険金(弁護士費用)の請求をめぐり、トラブルが起きやすいようです。日弁連リーガル・アクセス・センターの「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」(LAC基準)に、こんな記載があります。この基準は弁護士報酬そのものを算定するための基準というわけではなく、あくまでも保険金支払に関して問題がない範囲の基準を示しているにすぎない。したがって、個々の弁護士または弁護士法人が定める報酬基準に従い、この基準を超える報酬契約をすることは差し支えないが、この基準により算定される保険金を超える報酬に関しては、保険金としてではなく事件依頼者の個人的な負担となることが原則となるために、その点を依頼者個人に対して契約書等において確認をすることが必要である。(日弁連LAC「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」前文より)LAC基準に対応した弁護士事務所か、事前の確認が大切依頼者が弁護士保険を利用する場合は、LAC基準に合わせて弁護士費用を請求するのが一般的ですが、そうしない弁護士事務所もあります。LAC基準を上回る弁護士費用は、依頼者の負担となります。弁護士保険を利用して弁護士に依頼するときは、その弁護士事務所が LAC基準にもとづいて報酬を算定するかどうか、事前に確認することが大切です。弁護士保険を利用する予定なら、こちらの弁護士事務所がおすすめ!LAC基準に完全対応なので安心。弁護士保険を利用した解決実績多数。しかも、弁護士費用の請求・支払いは弁護士事務所と保険会社との間で行いますから、依頼者が、いったん弁護士費用を立て替えて、あとで保険会社へ請求する負担もありません!弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」(LAC基準)について、具体的に見ていきましょう。金額は、すべて消費税別の額です。弁護士報酬には、次のものがあります。法律相談料着手金報酬金時間制報酬(タイムチャージ)手数料日当以上の弁護士報酬と別に、実費等が支払われます。実費等とは、「収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通費、通信費、宿泊費、保証金、供託金及びこれらに準ずるもので、弁護士が委任事務処理を行う上で支払の必要が生じた費用」です。LAC基準の具体的な内容説明は、日弁連リーガル・アクセス・センターが出している次の文書を参考にしています。「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」(2014年3月12日)「時間制報酬に関する留意事項」(2014年3月12日)「弁護士保険(権利保護保険)制度における日当支払基準」(2014年3月12日)なお、LAC基準は、おおむね日弁連の旧「報酬基準」に準じる内容です。①法律相談料法律相談料は、1時間あたり 1万円。超過15分ごとに 2,500円を請求できます。出張相談出張相談については、「相談者が障害・疾病・高齢等の原因で移動困難な場合で緊急性がある等、特に出張相談を実施すべき事情があると認められる場合に、出張相談を実施することができる」とし、支払い基準を次にように定めています。法律相談に要する時間が1時間以内のとき、日当(移動に要する対価)を別に要求しないこととして 3万円。超過15分ごとに 2,500円。移動に要する経費は、別に請求できる。上記基準によらず、通常の法律相談料(1時間以内、1万円)と共に、日当を請求することもできる。②着手金着手金とは、「委任事務処理の結果に成功不成功があるものについて、その結果のいかんにかかわらず受任時に受けるべき委任事務処理の対価」です。着手金は、原則として、依頼時の資料により計算される「賠償されるべき経済的利益の額」を基準とし、以下のように算定します。経済的利益の額着手金125万円以下の場合10万円300万円以下の場合8%300万円を超え3,000万円以下の場合5%+9万円3,000万円を超え3億円以下の場合3%+69万円3億円を超える場合2%+369万円事件受任時において、事件の種類、委任事務処理の難易等の事情により、上記の金額が不相当であると認められる場合は、受任弁護士と依頼者が協議の上、30%の範囲内で増額できます。なお、経済的利益の額の算定にあたり、次のものは控除します。既払金保険会社からの事前支払提示額簡易な自賠責保険の請求(損害賠償請求権の存否、その額に争いがない場合の請求)により支払が予定される額着手金算定の基礎となる経済的利益の範囲についてはこちらをご覧ください。支払基準では経済的利益の額に対して「経済的利益の5%+9万円」などの表記になっていますが、経済的利益の額を区分し、次のように表すこともできます。別表①経済的利益の額着手金300万円以下の部分(125万円以下は一律10万円)8%最低額10万円300万円を超え3,000万円以下の部分5%3,000万円を超え3億円以下の部分3%3億円を超える部分2%例えば、経済的利益の額が5,000万円の場合で着手金を計算してみましょう。支払基準にもとづき計算すると、経済的利益の額が「3,000万円を超え3億円以下の場合」に該当しますから、5,000万円×3%+69万円=219万円別表①にもとづき計算すると、300万円×8%=24万円2,700万円×5%=135万円2,000万円×3%=60万円合計 219万円「+9万円」「+69万円」「+369万円」とは?経済的利益の額に応じて、着手金は「5%+9万円」「3%+69万円」「2%+369万円」となっています。この「+9万円」「+69万円」「+369万円」は何かというと、こういうことです。経済的利益の額が「3,000万円を超え3億円以下」の場合で考えてみましょう。着手金は「3%+69万円」です。「3,000万円以下の部分」については、300万円×8%=300万円×(3+5)%=300万円×3%+300万円×5%=300万円×3%+15万円2,700万円×5%=2,700万円×(3+2)%=2,700万円×3%+2,700万円×2%=2,700万円×3%+54万円2つを合わせると、3,000万円×3%+69万円「3,000万円を超え3億円以下の部分」は 3%をかけて計算しますから、経済的利益の額が「3,000万円を超え3億円以下」の場合、着手金は3%+69万円となるのです。他の場合も同様です。③報酬金報酬金とは、「委任事務処理の結果に成功不成功があるものについて、その成功の程度に応じて受ける委任事務処理の対価」です。報酬金は、弁護士の委任事務処理により「依頼者が得られることとなった経済的利益の額」を基準とし、以下のように算定します。経済的利益の額報酬金300万円以下の場合16%300万円を超え3,000万円以下の場合10%+18万円3,000万円を超え3億円以下の場合6%+138万円3億円を超える場合4%+738万円委任事務の終了時において、委任事務処理の難易等の事情により、上記の金額が不相当であると認められる場合は、受任弁護士と依頼者が協議の上、30%の範囲内で増額できます。また、同一弁護士が引き続き上訴審を受任したときの報酬金は、特に定めのない限り最終審の報酬金のみを受けます。なお、経済的利益の額の算定にあたり、次のものは控除します。既払金保険会社からの事前支払提示額簡易な自賠責保険の請求により支払が予定される額報酬金算定の基礎となる経済的利益の範囲についてはこちらをご覧ください。支払基準では経済的利益の額に対して「経済的利益の10%+18万円」などの表記になっていますが、経済的利益の額を区分し、次のように表すこともできます。別の書き方をすれば、次のようにも表せます。別表②経済的利益の額報酬金300万円以下の部分16%300万円を超え3,000万円以下の部分10%3,000万円を超え3億円以下の部分6%3億円を超える部分4%例えば、経済的利益の額が5,000万円の場合で報酬金を計算してみましょう。支払基準にもとづき計算すると、経済的利益の額が「3,000万円を超え3億円以下の場合」に該当しますから、5,000万円×6%+138万円=438万円別表②にもとづき計算すると、300万円×16%=48万円2,700万円×10%=270万円2,000万円×6%=120万円合計 438万円「+18万円」「+138万円」「+738万円」とは?経済的利益の額に応じて、報酬金は「10%+18万円」「6%+138万円」「4%+738万円」となっています。この「+18万円」「+138万円」「+738万円」は何かというと、着手金のところで計算したのと同様で、こういうことです。経済的利益の額が「3,000万円を超え3億円以下」の場合で考えてみましょう。報酬金は「6%+138万円」です。「3,000万円以下の部分」については、300万円×16%=300万円×(6+10)%=300万円×6%+300万円×10%=300万円×6%+30万円2,700万円×10%=2,700万円×(6+4)%=2,700万円×6%+2,700万円×4%=2,700万円×6%+108万円2つを合わせると、3,000万円×6%+138万円「3,000万円を超え3億円以下の部分」は 6%をかけて計算しますから、経済的利益の額が「3,000万円を超え3億円以下」の場合、報酬金は6%+138万円となるのです。他の場合も同様です。④時間制報酬(タイムチャージ)時間制報酬とは、「1時間当たりの委任事務処理単価にその処理に要した時間(移動に要する時間を含む)を乗じた額により計算される弁護士報酬」です。1時間2万円1事件所要時間30時間(時間制報酬総額60万円)が上限所要時間が30時間を超過する場合は、依頼者・保険会社と別途協議します。1事件30時間の上限は、多少複雑な事案で交渉から訴訟に移行したとしても、30時間あれば解決に至るだろうという判断です(参考:東京弁護士会「活用してみませんか?権利保護保険」)。同一事故で、時間制報酬(タイムチャージ)方式と着手金・報酬金方式は、併用できません。委任契約の段階で、いずれかを選択することになります。時間制報酬(タイムチャージ)方式が導入されたのは、少額事件でも弁護士が受任しやすくするためです。例えば、訴額が10万円で、解決まで10時間を要した場合を考えてみましょう。着手金・報酬金方式では、経済的利益の額が10万円ですから、着手金10万円と報酬金1万6,000円で、報酬は11万6,000円です。タイムチャージ方式では、1時間2万円で解決まで10時間ですから、報酬は20万円となります。⑤手数料手数料とは、「原則として1回程度の手続または委任事務処理で終了する事件等についての委任事務処理の対価」です。手数料には、次の4つがあります。簡易な自賠責保険の請求手数料損害賠償請求権の存否、その額に争いがない場合の自賠責保険への請求です。経済的利益の額手数料150万円以下の場合3万円150万円超の場合2%証拠保全の手数料20万円+着手金の10%相当額※着手金とは別に受けることができます。法律関係の調査の手数料1件5万円(特に調査に労力を要する場合は、10万円以下の範囲で増額)内容証明郵便作成の手数料弁護士名を表示しない場合2万円弁護士名を表示する場合(作成内容の難易により決定)3~5万円⑥日当日当とは、「弁護士が、委任事務処理のために事務所所在地を離れ、移動によってその事件等のために拘束されること(委任事務処理自体による拘束を除く)の対価」です。日当に対して給付される保険金の基準は、移動による合理的拘束時間(乗継等の拘束時間を含む)の区分に応じ、次の額です。合理的拘束時間日当往復2時間を超え 4時間まで3万円往復4時間を超え 7時間まで5万円往復7時間を超得る場合10万円まとめ弁護士保険の保険金(=弁護士費用)支払基準をLAC基準(ラック基準)といいます。LAC基準は、日弁連LAC(リーガル・アクセス・センター)が、協定保険会社と協議の上で定めたものです。ただし、LAC基準は、弁護士報酬の算定基準ではなく、弁護士保険の保険金支払いに関して問題がない範囲の基準を示したものに過ぎないため、弁護士が独自の報酬基準で契約することもできます。その場合、LAC基準を上回る報酬部分は、依頼者の負担となります。弁護士保険を使って弁護士に依頼するときには、弁護士費用がLAC基準かどうか、事前に確認が必要です。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人・響 へ弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-690-048 ( 24時間受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでの無料相談のお申込みは、公式サイトの無料相談受付フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※加害者の方や物損のみの相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・日弁連「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」(2014年3月12日)・日弁連「時間制報酬に関する留意事項」(2014年3月12日)・日弁連「弁護士保険(権利保護保険)制度における日当支払基準」(2014年3月12日)・東京弁護士会「活用してみませんか?権利保護保険」LIBRA 2014年6月号あなたにおすすめのページ交渉力の違いだけでない! 弁護士の介入で賠償額が増える本当の理由とは?弁護士に相談するタイミングはいつがよいか示談交渉を弁護士に頼む5つのメリット・1つのデメリット交通事故被害者が知っておきたい弁護士選び3つのポイント
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  • 保険会社の同意
    弁護士保険を使う場合は弁護士の選任に保険会社の同意が必要
    弁護士保険を利用する場合でも、どの弁護士に委任するかは自由です。選任する弁護士に制限があるわけではありません。ただし、弁護士に委任するときと、弁護士費用の支出をするときには、あらかじめ保険会社に通知し、保険会社の同意・承認を得る必要があります。これは、保険金(=弁護士費用)の支払いを円滑に行うためですが、弁護士保険を利用するあなたを守ることにもなります。詳しく見ていきましょう。 弁護士に委任する前に保険会社の同意が必要な理由とは?弁護士保険を利用する場合には、弁護士と委任契約するとき、あらかじめ保険会社に通知し、保険会社の同意・承認を得る必要があります。例えば、自動車保険の弁護士費用特約の約款には、次のような記載があります。ソニー損保被保険者等は、弁護士、司法書士または行政書士に委任する場合は、これらの者と委任契約を締結する際に交わす書面を当会社に提出し、あらかじめ当会社の承認を得なければなりません。東京海上日動弁護士、司法書士または行政書士へ委任する場合には、委任契約の内容が記載された書面の提出により、あらかじめ当会社に通知すること。これに違反し、保険会社が損害を被ったときは、その損害額を差し引いて弁護士費用保険金が支払われます。弁護士との委任契約の前に保険会社の承認を得るのは、保険金の支払い対象となるか、委任しようとする弁護士が保険金の支払基準に対応しているか、を確認するためです。弁護士保険は、保険金を支払わない場合(免責事由)を定めています。免責事由に該当する場合は、保険金が支払われません。また、保険金の支払基準を上回る弁護士費用は保険金が支払われません。その場合、弁護士費用は、被保険者の負担となります。トラブルを回避し、円滑に保険金の支払いができるよう、事前に確認する仕組みにしているのです。このことは、被害者にとっても、望まない弁護士費用の負担を回避できるメリットがあります。弁護士費用を支払う前に保険会社の承認が必要な理由とは?弁護士費用を支払う前に保険会社の承認が必要なのは、弁護士費用が保険金の支払基準を上回っていると、保険金を支払うことができないからです。その場合、超過分は、被保険者の負担となります。そんなことにならないよう、被保険者が弁護士費用を支払う前に、保険金の支払基準にもとづいた請求になっているかを確認するのです。実は、弁護士保険に不慣れな弁護士の場合、保険金の支払基準について誤解していることがあり、トラブルになりやすいのです。もし、弁護士費用の請求が、保険金の支払基準にもとづいていなければ、弁護士に訂正を依頼することになります。弁護士が訂正に応じなければ、弁護士に依頼したあなたが、弁護士費用を負担することになります。そんなことになったら困りますよね。弁護士保険を利用する場合は、保険金の支払基準に完全に対応できる弁護士に依頼することが大事です。よくあるトラブルの事例トラブルになりやすいのが、弁護士報酬の算定基礎となる経済的利益の範囲です。よくあるトラブル例を2つあげておきます。弁護士費用の保険金支払基準は、LAC基準にもとづきます。賠償請求額をもとに成功報酬を算定してトラブルにLAC基準では、着手金は賠償請求額を、成功報酬は取得額を基準とし、弁護士の介入による増額分を経済的利益として、弁護士費用を算定します。通常、示談交渉では、賠償請求額が満額認められることはありません。被害者側も一定の譲歩をしますから、受領する賠償額は、請求額より少なくなります。ところが、弁護士によっては、賠償額でなく請求額を経済的利益として、成功報酬を算定することがあるのです。請求額を満額取得できたのなら問題ありませんが、示談した額が請求額より大幅に減額となった場合、賠償請求額を基準に弁護士費用を算定すると、超過請求となってしまいます。実際、弁護士が依頼者との間で、着手金だけでなく成功報酬も賠償請求額を基準として算定する委任契約を締結し、得られた賠償額が請求額の半分だったケースで、保険会社が弁護士費用保険金の支払いを拒否した例があります。自賠責からの支払額を含め弁護士費用を算定してトラブルにLAC基準では、任意保険会社が提示している賠償額、自賠責保険の既払額や簡易な請求額は、経済的利益の額から除外します。よく問題になるのが、自賠責保険からの支払い分です。損害賠償請求権の存否やその額に争いがなく、簡易に自賠責保険に被害者請求できる場合、加害者に対する損害賠償請求に先行あるいは並行して自賠責保険への被害者請求を行うことがあります。こういう場合、LAC基準では、自賠責保険からの支払額は着手金・報酬金の算定基礎となる経済的利益に含めず、手数料として算定することになっています。ところが、弁護士が、それを着手金・報酬金を算定する経済的利益に含めて弁護士費用を算定し、保険会社とトラブルになる例があるのです。LAC基準について詳しくはこちらLAC基準の経済的利益について詳しくはこちらまとめ弁護士保険を利用する場合は、弁護士に委任するときと、弁護士費用を支払うときに、あらかじめ保険会社に通知し、承認を得なければなりません。それを怠ると、弁護士費用保険金が支払われなかったり、弁護士費用の自己負担が発生したりすることがあります。保険会社の事前承認は、弁護士保険の利用者を守ることにもつながるのです。弁護士保険を利用する場合でも、弁護士費用が保険で支払われるからと安心することなく、弁護士選びが大事です。弁護士保険に不慣れな弁護士の場合、弁護士費用保険金の支払いをめぐりトラブルになることがあり、弁護士費用が保険から支払われず、自己負担となることがありますから、注意が必要です。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人・響 へ弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-690-048 ( 24時間受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでの無料相談のお申込みは、公式サイトの無料相談受付フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※加害者の方や物損のみの相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・東京弁護士会「活用してみませんか?権利保護保険」LIBRA 2014年6月号あなたにおすすめのページ弁護士保険の仕組みと注意点弁護士に相談するタイミングはいつがよいか示談交渉を弁護士に頼む5つのメリット・1つのデメリット交通事故被害者が知っておきたい弁護士選び3つのポイント交渉力の違いだけでない! 弁護士の介入で賠償額が増える本当の理由とは?
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  • 弁護士保険と権利保護保険
    権利保護保険(日弁連LAC制度)と弁護士保険の違い
    一般的な弁護士保険と権利保護保険との違いは、権利保護保険は、弁護士会から弁護士の紹介を受けることができることです。日弁連と協定を結んでいる保険会社(協定保険会社)の取り扱う弁護士保険が、権利保護保険です。権利保護保険とは、どんな保険制度なのか、弁護士保険と何が違うのか、詳しく見ていきましょう。権利保護保険とは?権利保護保険とは、事故や事件により生命・身体・財産に被害を被った場合、被害回復のための権利行使(加害者に対する損害賠償請求)を弁護士に委任するのに必要な法律相談料や弁護士費用、訴訟費用を補償する保険です。(※参考:東京弁護士会「「活用してみませんか? 権利保護保険」より)このように、保険としては、権利保護保険も弁護士保険と同じで、弁護士費用や訴訟費用を補償する保険です。権利保護保険は、日弁連LACが運営する弁護士保険権利保護保険と弁護士保険の違いは、権利保護保険を運営しているのが、日弁連の委員会であるリーガル・アクセス・センター(通称:LAC)だということです。日弁連が運営する保険といっても、もちろん、権利保護保険(弁護士保険)を保険商品として販売しているのは保険会社です。日弁連が保険を販売するわけではありません。日弁連LACが運営するとはどういうことかというと、日弁連LACが被害者と保険会社の間に入り、被害者の損害賠償請求権の行使(被害回復のための権利行使)が円滑に行われる仕組みを作っているのです。これこそが、権利保護保険と呼ばれる理由です。被害者の「権利の行使」をサポートする保険が、権利保護保険なのです。その中核を担うのが、日弁連リーガル・アクセス・センター(LAC)です。権利保護保険は、日弁連が2000年にスタートさせた保険で、権利保護保険という名称は、日弁連が商標登録しています。権利保護保険も、一般的には弁護士費用保険(弁護士保険)と呼ばれます。日弁連リーガル・アクセス・センター(LAC)の役割日弁連リーガル・アクセス・センター(LAC)の主な役割は、次の2つです。保険事務処理が円滑に行われるよう、統一基準を策定する。権利保護保険を利用する被保険者(被害者)に、弁護士を紹介する。日弁連LACが、権利保護保険の統一基準を定める日弁連LACは、日弁連と協定を結んでいる保険会社(協定保険会社)と協議をし、保険金(弁護士費用)の支払基準や請求手続きについて、統一した基準を定めます。保険事務処理の円滑化がねらいです。この統一基準がLAC基準と呼ばれ、協定保険会社は、LAC基準を尊重することになっています。日弁連と協定していない保険会社は、LAC基準に縛られませんが、だいたい、LAC基準に準じて、弁護士保険の保険金(弁護士費用)支払基準を定めているようです。日弁連LACが、被害者に弁護士を紹介する権利保護保険を利用するときには、日弁連LACを通して弁護士の紹介を受けられます。保険会社に、権利保護保険の利用と弁護士の紹介を希望すれば、保険会社が日弁連LACに連絡し、日弁連LACから地域の単位弁護士会を通じて、あなたが居住する地域の弁護士を紹介するシステムになっています。権利保護保険は、弁護士費用の補償に加え、弁護士へのアクセスも保障する保険制度なのです。弁護士会から弁護士の紹介を受けられるのは、自分で弁護士を探す手間がかからないという点ではメリットですが、残念ながら問題点もあります。どんな問題があるのか詳しくはこちらをご覧ください。弁護士の紹介を受けるときの流れと注意点はこちらをご覧ください。協定保険会社の弁護士保険が権利保護保険日弁連は、日弁連と協定を結んだ保険会社(協定保険会社)の販売する弁護士保険を、権利保護保険と位置づけています。つまり、あなたが加入している任意自動車保険が、協定保険会社の保険であれば、付帯している弁護士費用特約は、権利保護保険です。弁護士の紹介を受けられ、保険金である弁護士費用は、LAC基準にもとづいて支払われます。日弁連と協定している保険会社等(協定保険会社等)とは日弁連と協定を結んでいる保険会社・共済協同組合(協定保険会社等)は、次の通りです。ここに挙げた協定保険会社等の販売する弁護士保険が、権利保護保険です。(2021年3月1日現在、50音順)あいおいニッセイ同和損害保険株式会社AIG損害保険株式会社au損害保険株式会社共栄火災海上保険株式会社ジェイコム少額短期保険株式会社セゾン自動車火災保険株式会社全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)全国自動車共済協同組合連合会全国労働者共済生活共同組合連合会(こくみん共済 coop〈全労済〉)ソニー損害保険株式会社損害保険ジャパン株式会社大同火災海上保険株式会社Chubb損害保険株式会社(チャブ保険)中小企業福祉共済協同組合連合会チューリッヒ保険会社日立キャピタル損害保険株式会社プリベント少額短期保険株式会社三井住友海上火災保険株式会社三井ダイレクト損害保険株式会社楽天損害保険株式会社(参考:日弁連のWebサイトより)東京海上グループ(東京海上日動・日新火災・イーデザイン損保)は、協定保険会社に入っていません。まとめ権利保護保険とは、弁護士費用を補償するとともに、弁護士へのアクセスも保障し、被害者が損害回復のための権利行使をできるようサポートする保険です。権利保護保険も弁護士保険も、弁護士費用を補償する保険という点では同じです。最大の違いは、権利保護保険は弁護士会から弁護士の紹介を受けられることです。あなたの契約している任意自動車保険が、日弁連と協定している協定保険会社の保険であれば、付帯している弁護士費用特約は、権利保護保険です。希望すれば、弁護士を紹介してもらえます。あなたの弁護士費用特約が、権利保護保険でなくても大丈夫です。このサイトでご紹介している弁護士事務所なら、弁護士保険に完全対応しています。交通事故被害の解決実績も豊富なので、安心して相談できます。依頼するかどうかは、相談してから決められますから、まずは無料相談してみてはいかがでしょうか?交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人・響 へ弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-690-048 ( 24時間受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでの無料相談のお申込みは、公式サイトの無料相談受付フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※加害者の方や物損のみの相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・東京弁護士会「活用してみませんか?権利保護保険」LIBRA 2014年6月号あなたにおすすめのページ弁護士保険・権利保護保険の仕組みと注意点弁護士に相談するタイミングはいつがよいか示談交渉を弁護士に頼む5つのメリット・1つのデメリット交通事故被害者が知っておきたい弁護士選び3つのポイント交渉力の違いだけでない! 弁護士の介入で賠償額が増える本当の理由とは?
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  • 弁護士保険を使うメリット・デメリット
    弁護士保険(弁護士費用特約)を利用するメリット・デメリット
    交通事故の被害に遭ったとき、弁護士保険(任意自動車保険の弁護士費用特約)を利用する最大のメリットは、賠償金額を大幅にアップできることです。自分で保険会社と交渉しても到底得ることができないような高額の賠償金額を、弁護士の力によって獲得できます。しかも、弁護士費用は保険金で支払われますから、受け取った賠償金はすべて自分のものになります。弁護士費用特約(弁護士保険)を利用しても、自動車保険の保険料に影響しないので、デメリットは何もありません。任意自動車保険に弁護士費用特約があるなら、使わないと損です!弁護士保険を利用する3つのメリット交通事故で弁護士保険を利用するメリットは 3つあります。弁護士保険を利用するメリット受け取れる損害賠償金額が大幅アップ。弁護士費用の心配は不要。弁護士会から弁護士の紹介を受けられる。3つのメリットについて、それぞれ見ていきましょう。受け取れる損害賠償金額が大幅アップ弁護士に損害額の算定や保険会社との交渉を依頼すると、自分が保険会社と交渉しても到底得られない、高額の賠償金を獲得することができます。しかも、賠償金額の何割かを成功報酬として弁護士に支払う必要がありませんから、受け取った賠償金は、すべて自分のものです。これが、交通事故で弁護士保険を利用する最大のメリットです。大半のケースで弁護士費用の自己負担なく弁護士に依頼できる弁護士保険は、一般的に最大300万円まで弁護士費用が補償されます。損害額が大きく、弁護士費用が高額になる一部の重大事故を除き、大半のケースで、弁護士費用の自己負担なく弁護士に依頼することが可能です。費用倒れの心配なく弁護士に依頼できる損害額が比較的少額の場合、取得できる損害賠償額より弁護士費用が高く、弁護士に依頼すると費用倒れになることがありますが、弁護士保険が利用できれば、費用倒れの心配なく弁護士に相談・依頼できます。弁護士費用の心配は不要弁護士保険は、「被保険者が弁護士費用を負担したことによる損害を填補する保険」ですから、実際に弁護士費用を支払った後で、保険会社に保険金の支払いを請求するのが本来のあり方です。しかし、その方式では、被保険者(弁護士に相談・依頼する被害者)が、いったんは弁護士費用を支払うことになり、大きな負担です。そのため権利保護保険では、弁護士が、保険会社に弁護士費用保険金を直接請求する方式を原則としているので、依頼者が弁護士費用を立替え払いする必要はありません。「権利保護保険」とは、日弁連と協定した保険会社(協定保険会社)が取り扱う弁護士保険です。それ以外の弁護士保険には、特に決まりはなく、弁護士事務所によっては、依頼者がいったん弁護士費用を支払うケースもあります。なお、このサイトでご紹介している弁護士事務所は、「協定保険会社」以外の弁護士保険についても、弁護士事務所が保険会社に直接弁護士費用を請求しますから、依頼者が弁護士費用を立替え払いすることはありません。弁護士会から弁護士の紹介を受けられるあなたの弁護士保険が「権利保護保険」であれば、弁護士会から弁護士の紹介を受けられます。これは、権利保護保険が、日弁連リーガル・アクセス・センター(LAC)が運営する弁護士保険だからです。日弁連LACが地域の弁護士会と連携し、近くの弁護士を紹介する仕組みです。権利保護保険の弁護士紹介の仕組みと注意点についてはこちらをご覧ください。弁護士保険を利用するデメリットは何もない!弁護士保険を利用するデメリットは、何もありません。一般的に、任意保険を利用するデメリットと考えられるのが、事故で保険を使うと保険料が上がることです。そのため、軽度の物損事故程度なら、翌年以降の保険料を考え、保険を使わず自腹を切った方がトクという場合もあり得ます。ですが、弁護士保険の利用は、ノンフリート等級別料率制度で「ノーカウント事故」とされているので、弁護士保険(弁護士費用特約)を使っても保険料は上がりません。つまり、弁護士保険を使うことに、デメリットは一切ありません。弁護士費用特約があるのに使わないのは損です!弁護士費用が300万円を超える場合とは?ちなみに、弁護士費用が300万円を超えるのは、どんな場合なのでしょうか?弁護士費用は、着手金・報酬金方式が一般的です。報酬金(成功報酬)は得られた賠償金額の中から支払えるので、少なくとも着手金を弁護士保険で賄えれば、弁護士に着手してもらえることになります。そこで、着手金だけで300万円を超すケース、着手金と報酬金をあわせて300万円を超すケースを考えます。あくまでも、1つの目安と考えてください。着手金・報酬金は、依頼者の得る経済的利益(弁護士の介入による増額分)を基準に計算します。経済的利益について詳しくはこちらをご覧ください。着手金・報酬金の計算方法は、弁護士保険の保険金支払基準(LAC基準)の着手金・報酬金の基準をご覧ください。着手金だけで300万円を超えるケースとは着手金が300万円を超えるのは、経済的利益の額が7,700万円超の場合です。例えば、保険会社の提示した賠償額が2,300万円、弁護士が裁判所基準で算定した損害額が1億円とすると、弁護士の介入で、7,700万円の増額です。この場合、着手金の算定基礎となる経済的利益の額が7,700万円となりますから、着手金は次のように計算できます。LAC基準では、経済的利益が「3,000万円を超え3億円以下」の着手金は、経済的利益の3%+69万円で算定されます。着手金7,700万円×3%+69万円=300万円着手金と報酬金あわせて300万円を超えるケースとは着手金と報酬金あわせて300万円を超えるのは、賠償請求額が全額認められたと仮定して、経済的利益の額 1,820万円が目安になります。例えば、保険会社の提示額が180万円だったのに対し、弁護士が裁判所基準で算定すると損害額が2,000万円になり、2,000万円を賠償請求し、全額認められたとします。この場合、着手金も報酬金もどちらも経済的利益の額は 1,820万円です。着手金と報酬金は次のように計算できます。LAC基準では、経済的利益が「300万円を超え3,000万円以下」の着手金は、経済的利益の5%+9万円、報酬金は、経済的利益の10%+18万円で算定されます。着手金1,820万円×5%+9万円=100万円報酬金1,820万円×10%+18万円=200万円よって、着手金と報酬金をあわせて300万円裁判では弁護士費用も相手に請求できる交通事故の損害賠償請求訴訟では、弁護士費用も請求できます。裁判所の認める弁護士費用は、損害賠償額の10%程度です。弁護士費用が高額になるのは、損害額が大きい場合です。そういうケースは裁判で争うことが多いので、弁護士費用も訴訟により回収できる可能性があります。詳しくは、訴訟のメリット・デメリットをご覧ください。まとめ弁護士保険を利用して弁護士に相談・依頼すれば、損害賠償金額の大幅アップが可能です。交通事故の被害者にとって、メリットの大きい保険です。しかも、弁護士保険を利用しても自動車保険の保険料が上がらないので、弁護士保険を利用することによるデメリットは何もありません。あなたの任意自動車保険に弁護士費用特約があれば、弁護士保険を利用できます。ご自身が契約していなくても、ご家族の誰かの弁護士費用特約があれば利用できますから、確認してみてください。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人・響 へ弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-690-048 ( 24時間受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでの無料相談のお申込みは、公式サイトの無料相談受付フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※加害者の方や物損のみの相談は受け付けていませんので、ご了承ください。あなたにおすすめのページ交渉力の違いだけでない! 弁護士の介入で賠償額が増える本当の理由とは?弁護士に相談するタイミングはいつがよいか示談交渉を弁護士に頼む5つのメリット・1つのデメリット交通事故被害者が知っておきたい弁護士選び3つのポイント
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  • 経済的利益の額と範囲
    LAC基準で着手金・報酬金の算定基礎となる経済的利益とは?
    弁護士保険の保険金支払基準(LAC基準)では、着手金・報酬金は、経済的利益の額を基準として算定することになっています。この経済的利益の考え方によって、弁護士費用に大きな差が生じます。LAC基準にもとづいて請求しないと、弁護士保険から保険金(=弁護士費用)が支払われないことがありますから、注意が必要です。経済的利益の考え方について、詳しく見ていきましょう。経済的利益の考え方で、トラブルになりやすいケースLAC基準において、経済的利益とは、弁護士の介入によって増額される部分を原則としています。経済的利益の範囲をめぐり、トラブルになりやすいのが、次の2つのケースです。「賠償金額の全体」vs「弁護士の介入で増額できた部分」賠償額の全体を経済的利益とするか、弁護士の介入で増額できた部分を経済的利益とするかで、弁護士費用が大きく違います。LAC基準では、弁護士が介入したことで増額できた部分を経済的利益とし、着手金・報酬金を計算します。相手方の保険会社が事前に提示していた金額を含めた賠償額全体を経済的利益として、弁護士費用を算定し、請求することはできません。「請求額」vs「取得額」示談交渉において、賠償請求した金額を満額受け取れることは、ほとんどありません。示談交渉は双方が譲歩しあって解決するものですから、請求額より取得額が少ないのが普通です。LAC基準では、着手金は賠償請求額、報酬金は取得できた賠償額を基準とし、弁護士の介入で増額できた部分を経済的利益として、着手金・報酬金を計算します。報酬金は、賠償請求額を基準に算定して請求することはできません。経済的利益の範囲の違いで、弁護士費用はどれくらい変わる?経済的利益の範囲の考え方の違いで、弁護士費用がどれくらい変わるか、具体的に見てみましょう。次のような事例で考えます。保険会社の提示額:500万円賠償請求額:2,000万円取得した損害賠償額:1,600万円保険会社からの提示額が500万円。弁護士に算定してもらった損害額が2,000万円。これを損害賠償請求し、示談交渉の結果、実際に取得できた損害賠償額が1,600万円であったとします。あくまでもイメージとして考えてください。着手金・報酬金の計算式は、経済的利益の額により異なります。計算方法は、LAC基準の着手金・報酬金の基準をご覧ください。この事例の場合、経済的利益の額が「300万円を超え3,000万円以下の場合」に該当し、計算式は次のようになります。着手金経済的利益の5%+9万円報酬金経済的利益の10%+18万円以下、LAC基準にもとづく正しい計算の仕方と、LAC基準にもとづかない間違った計算の仕方をご紹介します。LAC基準にもとづく、正しい計算方法着手金は請求額、報酬金は取得額を基準とし、弁護士が介入したことで増額できた部分を経済的利益とします。着手金増額分が1,500万円(2,000万円-500万円)なので、1,500万円×5%+9万円=84万円報酬金増額分が1,100万円(1,600万円-500万円)なので、1,100万円×10%+18万円=128万円LAC基準にもとづかない、間違った計算方法LAC基準による計算方法でないので、超過分が弁護士保険から支払われず、依頼者の負担となります。着手金の算定において、請求額の2,000万円を経済的利益とする方法。保険会社からの事前提示額を控除しないので間違いです。2,000万円×5%+9万円=109万円報酬金の算定において、取得額の1,600万円を経済的利益とする方法。保険会社からの事前提示額を控除しないので間違いです。1,600万円×10%+18万円=178万円報酬金の算定において、請求額の2,000万円を経済的利益とする方法。報酬金の算定に請求額を用い、保険会社からの事前提示額を控除しないので、二重に間違っています。2,000万円×10%+18万円=218万円経済的利益から除外されるもの依頼者の得られる経済的利益の額は、弁護士の介入により増額される金額とするのが、LAC基準の原則です。したがって、弁護士が介入する前に、すでに支払いを受けている金額(既払金)や支払いが予定されている金額は、経済的利益の額から除きます。そのほか、簡易な自賠責保険の請求により得られる金額も除きます。これらを除いた額が、着手金・報酬金の算定基礎となる経済的利益の額として、LAC基準ではルール化しています。経済的利益の額から除外されるもののうち、特に注意が必要なものについて見ておきましょう。「自賠責保険に対する請求額」と「保険会社の事前提示額」の2つです。簡易な自賠責保険の請求額は除外LAC基準では、簡易な自賠責保険の請求を弁護士が行う場合、手数料方式で弁護士費用を請求することを原則としています。したがって、簡易な自賠責保険の請求で取得した賠償金額は、着手金・報酬金を計算する際の経済的利益の額には含めません。簡易な自賠責保険の請求とは、損害賠償請求権の存否やその額に争いがない場合の請求のことです。これを手数料方式としているのは、特別な法律事務処理は必要なく、弁護士が着手金・報酬金方式で受任するほどの内容ではないからです。自賠責保険の支払額に争いがある場合(賠償責任の有無や過失割合、後遺障害等級などに争いがある場合)は、簡易な自賠責保険請求にはあたりません。なお、被害者自身が自賠責保険に被害者請求し、すでに支払いを受けている場合や支払いが決まっている場合は、弁護士が代わって請求したわけではないので、手数料は発生しません。保険会社の事前提示額は除外経済的利益は、弁護士の介入により増額される部分です。したがって、任意保険会社から賠償金額の事前提示があった場合には、その金額を控除した額を経済的利益として、着手金・報酬金を算定します。なお、通常は任意保険の一括払い制度により、任意保険会社からの提示額は、自賠責部分を含みます。ですから、任意保険会社の事前提示額を差し引けば、自賠責部分も控除されたことになり、任意保険と自賠責保険を分けて考える必要はありません。まとめLAC基準で定める経済的利益は、弁護士の介入により増額できた金額です。そのため、既払金、保険会社の事前提示額、簡易な自賠責請求部分は、経済的利益に含みません。弁護士保険を利用するとき、LAC基準にもとづいて弁護士費用を請求するかどうかは、依頼者にとっても無関心ではいられない問題です。弁護士費用が、弁護士保険から支払われないと、依頼者の負担となってしまいます。弁護士保険を利用して弁護士に依頼するときは、交通事故の問題に強く、弁護士保険の請求に慣れている弁護士を選ぶことが大切です。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人・響 へ弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-690-048 ( 24時間受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでの無料相談のお申込みは、公式サイトの無料相談受付フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※加害者の方や物損のみの相談は受け付けていませんので、ご了承ください。参考文献日弁連「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」(2014年3月12日)日弁連「弁護士保険制度における保険金支払いに関するQ&A」(2014年7月)あなたにおすすめのページ交渉力の違いだけでない! 弁護士の介入で賠償額が増える本当の理由とは?弁護士に相談するタイミングはいつがよいか示談交渉を弁護士に頼む5つのメリット・1つのデメリット交通事故被害者が知っておきたい弁護士選び3つのポイント
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