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    労働能力喪失率表の労働能力喪失率に科学的根拠はない?
    ここでは、労働能力喪失率とは何か?「労働能力喪失率表」の由来と喪失率の根拠自賠責保険では労働能力喪失率をどう認定するのか?裁判では労働能力の喪失をどう認定するのか?労働能力の喪失をどう主張すべきかについて解説します。労働能力喪失率とは?労働能力喪失率とは、交通事故で後遺症が残ったことにより労働能力がどの程度失われたか、を示すものです。労働能力喪失率は、後遺症による逸失利益の算定に用います。逸失利益は、被害者の年収に労働能力喪失率と喪失期間を乗じて計算しますから、損害賠償の観点からいえば、労働能力喪失率というのは、実態は収入減少率です。この収入減少率に照応する損害の賠償を請求できます。逸失利益の計算方法はこちらをご覧ください。では、労働能力喪失率はどのように認定されるのか?自賠責保険は労働能力喪失率をどう認定するのか?労働能力喪失率は、原則として、労働能力喪失率表(自賠責保険の保険金支払基準の「別表Ⅰ」)により認定されます。労働能力喪失率表とは、各後遺障害等級に対応する労働能力喪失率を定めて表にしたものです。つまり、後遺障害等級が決まれば、この労働能力喪失率表に当てはめ、労働能力喪失率が決まる仕組みです。なお、この場合の「労働能力」とは、一般的な平均的労働能力をいい、被害者の年齢・職種・利き腕・知識・経験などの職業能力的諸条件については、障害の程度を決定する要素とはなっていません(『労災補償障害認定必携第17版』一般財団法人労災サポートセンター70ページ)。自賠責保険では、公平・迅速な処理の観点から、個々の被害者の具体的な諸事情(職業、年齢、性別、後遺症の部位・程度など)を考慮することなく、同じ後遺障害等級であれば、同じ労働能力喪失率が認定されることになります。労働能力喪失率表とは?労働能力喪失率表とは、次のように、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率を表にしたものです。介護を要する後遺障害(自賠法施行令別表第1)の場合等級労働能力喪失率第1級100/100第2級100/100後遺障害(自賠法施行令別表第2)の場合等級労働能力喪失率第1級100/100第2級100/100第3級100/100第4級92/100第5級79/100第6級67/100第7級56/100第8級45/100第9級35/100第10級27/100第11級20/100第12級14/100第13級9/100第14級5/100労働能力喪失率表の由来もともと労働能力喪失率表は、労災補償の目的で定められたものです。昭和32年7月2日の労働基準局長通牒(基発第551号)において示されました。自賠責保険の労働能力喪失率表には、「労働基準局長通牒 昭32.7.2基発第551号による」という但し書きが付いています。こちらの国土交通省のWebサイトに掲載している労働能力喪失率表をご覧ください。昭和32年7月2日の労働基準局長通牒(基発第551号)とは?昭和32年7月2日付け労働基準局長通牒(基発第551号)とは、労災保険法20条(当時)の規定の解釈についての通達です。当時の労災保険法20条の内容は、現行労災保険法12条の4において規定しています。労災保険法20条(現行12条の4)とは、第三者行為災害の事案の場合、労災保険の保険者である政府は、被災労働者に保険給付をすると、その給付の価額の限度で、保険給付を受けた者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する、というものです。このとき、国が取得する損害賠償請求権の範囲は、①被災労働者が加害者に対して有する損害賠償請求権の額が限度で、かつ②保険給付額が限度となります。②の保険給付額は明らかですが、①の「被災労働者が加害者に対して有する損害賠償請求権の額」は、裁判所の判断を待たなければ確定しません。しかし、行政手続きを進めなければならないので、「被災労働者が加害者に対して有する損害賠償請求権の額」を算出する基準が必要です。そこで、国は、地方局署の事務取扱の便をはかり、かつ行政取扱いを統一化するため、「政府が取得する損害賠償請求権の範囲」や「損害賠償額の算定方法」等について基準を定め、通達しました。これが、昭和32年7月2日付基発第551号の通牒です。(労働省労働基準局労災補償部『労災補償行政史』労働法令協会559ページ)国としての損害算定基準つまり、労働能力喪失率表は、労災保険における第三者行為災害の事案において、保険者である国が、第三者(加害者)に求償するにあたり、代位取得する「被災労働者が加害者に対して有する損害賠償請求債権額」の目安をつけるために作成されたものなのです。このように、労働能力喪失率表は、そもそも行政上の事務取扱を円滑に進めるための基準を示したものにすぎないのですが、民事損害賠償実務を前提とした「国としての損害算定基準」という性格をもつことになり、さらに、国の示した基準という性格上、一定の信頼性があるとの考えから、自賠責保険の保険金支払い基準や裁判における損害算定にも採用されるようになったのです。労働能力喪失率表における労働能力喪失率の根拠労働能力喪失率表には、いかにも意味のありそうな数値が並んでいますが、この労働能力喪失率表の喪失率には、科学的根拠はないといわれています。それでは、労働能力喪失率表の喪失率は、どのようにして決められたのでしょうか?労働能力喪失率表の喪失率はどう決まったのか?昭和32年7月2日付労働基準局長通牒(基発第551号)の中で、労働能力喪失率については、労働基準法・別表第一の身体障害等級及び災害補償表(現行の労基法では別表第二)にもとづき、各障害等級の後遺障害につき障害補償日数を10分の1にしてパーセントを附し、かつ第3級以上をすべて100%としたものを労働能力喪失率表と称して用いることにし、ここに同表の成立をみた、とされています(『現代損害賠償法講座7』日本評論社200ページ)。詳しく説明しましょう。昭和32年当時の労働基準法77条は、「労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、なおったときに身体に障害が存する場合においては、使用者は、その障害の程度に応じて、平均賃金に別表第一に定める日数を乗じて得た金額の障害補償を行わなければならない」と定めています。ここでいう「別表第一」とは、次の「身体障害等級及び災害補償表」です。現行労働基準法77条も、言い回しが一部変わっているだけで基本的に同じです。「身体障害等級及び災害補償表」についても、現行法では「別表第二」となっていますが、その内容は当時と同じです。身体障害等級及び災害補償表等級災害補償第1級1340日分第2級1190日分第3級1050日分第4級920日分第5級790日分第6級670日分第7級560日分第8級450日分第9級350日分第10級270日分第11級200日分第12級140日分第13級90日分第14級50日分労働基準法にもとづく障害補償額は、平均賃金に、この障害等級別の支払日数を乗じた金額です。これと労働能力喪失率をあわせて1つの表にまとめると、こうなります。等級障害補償日数労働能力喪失率第1級1340日100/100第2級1190日100/100第3級1050日100/100第4級920日92/100第5級790日79/100第6級670日67/100第7級560日56/100第8級450日45/100第9級350日35/100第10級270日27/100第11級200日20/100第12級140日14/100第13級90日9/100第14級50日5/100この表を見れば明らかでしょう。労働能力喪失率表の第4級以下の喪失率は、障害補償日数を10で割った数値に「%」を付けると、喪失率のパーセンテージと一致(給付日数を10で割った数値が喪失率の分子の数値と一致)します。第3級以上が労働能力喪失率100%となっているのは、「終身労務不能」を第3級としているからです。そのため、第3級が労働能力喪失率100%となり、これより上の第1級と第2級は、100%を超える喪失率はあり得ないので、労働能力喪失率100%となっているのです。当時の労災保険法施行規則・別表第二「身体障害等級表」では、第3級の3が「精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」、第3級の4が「胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」と規定しています。現行の労災保険法施行規則では、別表第一「障害等級表」で、第3級の3は「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」となっています。第3級の4は変わっていません。このことから、労働能力喪失率表は、後遺障害と稼働利益喪失との関係を科学的に調査・検討して作成されたものではなく、労災障害補償についての障害と補償額の関係を流用して作成されたものにすぎない、といわれているのです。(梶本俊明・長崎地裁佐世保支部判事補「労働能力喪失・低下による損害」判例タイムズ№212号100ページ)まったく科学的根拠がないわけでもないとはいえ、全く何らの科学的検討を経ないで決められたものでもないのです。次のような指摘があります。労働能力喪失率表は、労働基準法・別表「身体障害等級及び災害補償表」にもとづいて作成されていますが、その淵源をたどると、昭和6年制定の労働者災害扶助法施行令の別表「身体障害等級及障害扶助料表」に行き着きます。これは、当時の内務省社会局労働部において、医学専門家も交えて検討した結果、一般的な労働能力の喪失の程度に応じて各身体障害を格付けすることを原則として、「終身労務不能」を第4級(労働能力喪失率100%)、常時全面介護を要する最も重い障害を第1級(労働能力喪失率150%)、局所に神経症状を残す程度の軽微な障害を第14級(労働能力喪失率5%)とし、98種類の障害をその程度別に概ね10%刻み、14段階に配列した扶助料表を作成した、とされています。その後、昭和11年には、労働者災害扶助法施行令の別表「身体障害等級及障害扶助料表」は一部改正されるとともに、工場法施行令にも同じ「身体障害等級及障害扶助料表」が取り入れられました。このときには、障害を120種類に増やし、精神神経系障害等内部障害を中心に一部修正したのみで、基本的には何ら変わっていません。戦後、この「身体障害等級及障害扶助料表」の規定は、労働基準法77条、同法・別表第一「身体障害等級及び災害補償表」および同法施行規則・別表第一「身体障害等級表」に引き継がれましたが、その際にも、神経系統の障害、上下肢の関節障害、その他内臓障害等の点で若干の修正が加えられたのみで、基本的には当初の内容を踏襲しています。なお、災害補償(旧法では障害扶助料)は、労働者災害扶助法や工場法では、賃金の3分の2を3年間、年利4分の複利で扶助を行うという計算により、障害等級1級の補償金額を賃金600日としていましたが、労働基準法では、平均賃金の3分の2を6年間、年利3分の複利で補償を行うという計算により、第1級の補償金額を平均賃金1340日分とし、以下各等級もこれに従って修正したうえで端数を整理して定められました。こうした労働能力喪失率表の基礎にある労働基準法・別表の成立の経緯からすると、現在の労働能力喪失率表は、一応の科学的検討を経て出されたものと評価すべきものであろう、との指摘もあるのです。(参考:加藤和夫「後遺症における逸失利益の算定」『現代損害賠償法講座(7)』日本評論社199~201ページ)東京地裁民事27部(交通専門部)の判事も、労働能力喪失率表の数値は、「ただちに科学性・合理性を積極的に認めることができないとしても、実際に事件を担当していると『当たらずとも遠からず』という感じのする事例が多いことも事実」と話しています(『新しい交通賠償論の胎動』ぎょうせい34ページ)。裁判における労働能力喪失率表の取扱い自賠責保険や労災保険の手続においては、公平・迅速な処理の観点から、後遺障害等級が決まれば、労働能力喪失率表に当てはめて喪失率を認定します。これは、被害者の職業、年齢、性別、後遺症の部位・程度など具体的諸条件を考慮することなく、同じ後遺障害等級であれば、労働能力の喪失も同じと判断されるということです。これに対して、裁判では、個別の被害者の具体的な労働能力の喪失を判断します。もちろん、裁判所も労働能力喪失率表を参考にします。しかし、そもそも労働能力喪失率表は、労災保険手続き上の基準を示した通達にすぎず、裁判所を拘束するものではありません。したがって、裁判では、労働能力喪失率表の喪失率を参考にしつつも、被害者の年齢、性別、職業や後遺障害の部位・程度、その他の個別的事情により、労働能力喪失率表の喪失率が適当でない場合は、その喪失率よりも増減されることがあるのです。東京地裁民事27部の河邉義典判事は、講演の中で、「他に代わるべき客観的な基準がない現状においては、判断の客観性、統一性を確保するため、第一次的には喪失率表を参考にするのが妥当であると思われるが、喪失率表の定める喪失率が後遺障害の実情に合致しない場合にまで、画一的、定型的に喪失率表にしたがう必要はない」と話しています。(東京三弁護士会交通事故処理委員会編集『新しい交通賠償論の胎動』ぎょうせい34ページ)東京地裁民事27部(交通部)における労働能力喪失率表の取扱い東京地裁民事27部(交通部)では、次のような取扱いがされています。後遺障害等級が認定されると、通常は、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率を認めているが、労働能力の低下の程度については、労働能力喪失率表を参考としながら、被害者の職業、年齢、性別、後遺障害の部位・程度、事故前後の稼働状況等を総合的に判断して、具体的に評価することとなる。(「東京地裁民事27部における民事交通訴訟の実務について」『別冊判例タイムズ38』15ページ)労働能力喪失率表に関する最高裁判例最高裁は、逸失利益の算定にあたって「労働能力喪失率表が有力な資料となる」が、「労働能力喪失表にもとづく労働能力喪失率以上に収入の減少を生じる場合には、その収入減少率に照応する損害の賠償を請求できる」と判示しています。事案小学校教諭を退職後、ピアノと書道の家庭教師として各家庭に出張教授し、毎月5万円の収入を得ていた男性が、交通事故に遭い、右膝関節屈曲障害(障害等級9級(喪失率35%)または10級(喪失率27%)該当)により、正座はもちろん、ピアノのペダルを踏むことも困難となり、家庭教師を辞めたという事案です。原審福岡高裁判決が90%の労働能力喪失率を認定したところ、加害者側が、喪失率表に従わずに労働能力喪失率を認定したのは法的安定性を破るものであるとして上告。最高裁は、次のように述べ、原審を支持し、上告を棄却しました。最高裁判所第二小法廷 昭和48年11月16日 判決交通事故による傷害のため、労働能力の喪失・減退を来たしたことを理由として、得べかりし利益の喪失による損害を算定するにあたって、上告人の援用する労働能力喪失率表が有力な資料となることは否定できない。しかし、損害賠償制度は、被害者に生じた現実の損害を填補することを目的とするものであるから、被害者の職業と傷害の具体的状況により、同表に基づく労働能力喪失率以上に収入の減少を生じる場合には、その収入減少率に照応する損害の賠償を請求できることはいうまでもない。労働能力喪失の実態について適切な立証を行うことにより、労働能力喪失率表の喪失率よりも高い労働能力喪失率を認めた判決も少なくありません。また、この最高裁判例から、「たとえ後遺障害非該当のケースであっても、労働能力の喪失を主張することも可能」ということになります。実際、自賠責保険では後遺障害非該当と判定されたにもかかわらず、逸失利益を認めた裁判例は多数存在します(『三訂版交通事故実務マニュアル』ぎょうせい138ページ)。労働能力の喪失をどう主張すべきか労働能力喪失率表の喪失率は、被害者の個別事情を無視した「一般的な平均的労働能力」の喪失率です。しかも、この労働能力喪失率は、もともとは、労災補償において工場労働者を対象としたものです。交通事故は、被害者の職業も年齢も多様で、この労働能力喪失率をそのまま適用したのでは、被害者の後遺障害の実態にそぐわないケースもあります。被害者の職業等によっては、労働能力喪失率表どおりの喪失率では適当でない場合があります。例えば、一足の足指の全部用廃は、後遺障害等級は9級で労働能力喪失率は35%となりますが、プロスポーツ選手であれば選手生命を絶たれることにもなり得る一方、デスクワーク労働者であれば影響は少ないということがあり得ます。一手の小指の用を配した場合は、後遺障害等級は13級で労働能力喪失率は9%ですが、ピアノ演奏家であれば、到底そのような労働能力喪失率にとどまるものではないでしょう。また、後遺症の内容・部位・程度によっては、労働能力への影響が少ないと判断され、労働能力喪失率表の喪失率でなく、これより低い喪失率を認定されることがあります。例えば、醜状障害、変形障害、歯牙障害、嗅覚・味覚障害などは、後遺障害等級が認定されても、ほとんど労働能力に影響しない、あるいは、その等級の他の部位の障害と比べると労働能力への影響は小さいなどと判断され、労働能力喪失率表の喪失率より低い喪失率を認定されることがあります。なので、労働能力の喪失について適正な認定を受けるには、被害者の年齢・職業・性別、後遺障害の内容・部位・程度、事故前後の稼働状況等を具体的に主張することが重要です。労働能力喪失率を引き上げて認定した裁判例自賠責保険の認定と異なり、労働能力喪失率を引き上げて認定した裁判例には、次のようなものがあります。画家(61歳)の右手指の神経症状等(後遺障害12級・労働能力喪失率14%)につき、労働能力喪失率50%を認定。(大阪地裁平成18年6月16日判決)大学教授が高次脳機能障害(併合6級・労働能力喪失率67%)を受けたことにつき、研究活動の致命的な障害になるとして、労働能力喪失率90%を認定。(名古屋地裁平成22年3月19日判決)歯科医師の左肩関節の著しい機能障害(併合9級・労働能力喪失率35%)につき、歯科医として稼働する可能性が閉ざされたとして、労働能力喪失率70%を認定。(大阪地裁平成23年4月26日判決)競輪選手に脊柱変形障害が残存したこと(後遺障害11級・労働能力喪失率20%)につき、労働能力喪失率35%を認定。(大阪地裁平成23年7月13日判決)会社取締役(運送業)の右肩機能障害(後遺障害非該当)につき、運転業務に影響があるとして、労働能力喪失率5%を認定。(神戸地裁平成26年7月18日判決)交通誘導警備員が頭蓋骨欠損(後遺障害12級・労働能力喪失率14%)につき、頭蓋骨欠損部分に圧力が加わった場合、重篤な脳損傷になる可能性があり、重労働に就くことが困難として、労働能力喪失率27%を認定。(神戸地裁平成26年11月26日判決)他覚的所見が認められないとして後遺障害14級(労働能力喪失率5%)の認定を受けたが、右足による自立が困難で、移動に際して松葉杖を使用せざるを得ないとして、労働能力喪失率45%を認定。(神戸地裁令和元年7月23日判決)オリンピックに出場した競輪選手の右腰部及び右下肢の神経症状(後遺障害14級・労働能力喪失率5%)につき、引退を余儀なくされたとして、5年間労働能力喪失率20%を認定。(東京地裁令和3年10月28日判決)まとめ後遺症による労働能力喪失の程度は、通常、後遺障害等級を労働能力喪失率表に当てはめて評価されます。しかし、労働能力喪失率表は、後遺障害と利益喪失との関係を科学的に調査・検討して作成されたものではなく、労災の補償日数をベースにしたものであり、科学的根拠はないとされています。もともと、労働能力喪失率表は、労災保険手続上の基準を示した通達において示されたものにすぎず、民事損害賠償の場面で法的拘束力を持つものではありません。裁判では、労働能力喪失率表を参考にしながら、被害者の職業、年齢、性別、後遺障害の部位・程度、事故前後の稼働状況等を総合的に判断して、労働能力の喪失を具体的に評価するとされています。労働能力の喪失をどう判断するかは、後遺障害逸失利益の算定において難しいところなので、交通事故の後遺障害に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人ステラ へ弁護士法人ステラは、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績17,000件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。もちろん弁護士保険にも完全対応。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-221-274     ( 24時間・365日受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでも無料相談のお申込みができます。公式サイトの無料相談予約フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※ 「加害者の方」や「物損のみ」の相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・『新・現代損害賠償法講座 5交通事故』日本評論社137~166ページ・『現代損害賠償法講座7』日本評論社187~214ページ・『新しい交通賠償論の胎動』ぎょうせい31~38ページ、169~174ページ・『別冊判例タイムズ38』15ページ・『労災補償障害認定必携』一般財団法人労災サポートセンター69~70ページ・労働省労働基準局労災補償部『労災補償行政史』労働法令協会559ページ、606~617ページ・梶本俊明「労働能力喪失・低下による損害」判例タイムズ№212号100~101ページ・『三訂版 交通事故実務マニュアル』ぎょうせい138ページ・『概説交通事故賠償法第3版』日本評論社243~246ページ・『交通賠償のチェックポイント第3版』弘文堂146~155ページ・『詳説後遺障害』創耕舎60~62ページ・『交通関係訴訟の実務』商事法務199~200ページ・『後遺障害入門』青林書院22~25ページ・『改訂版交通事故事件の実務ー裁判官の視点ー』新日本法規114~116ページ・『被害者側弁護士のための交通賠償法実務』日本評論社394~398ページ・『新版注解交通損害賠償算定基準』ぎょうせい179~182ページ関連交通事故による後遺症の損害賠償請求は後遺障害等級の認定がカギ後遺障害等級の事前認定と被害者請求のメリット・デメリット後遺障害逸失利益の計算方法
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  • 外貌醜状
    外貌醜状の後遺障害等級、労働能力喪失率、逸失利益、慰謝料
    外貌醜状とは、顔面や頸部など日常露出する部位に醜状痕が残った後遺障害です。外貌醜状障害による逸失利益は、被害者の性別、年齢、職業などを考慮し、労働能力に直接または間接的に影響を及ぼすおそれがあるか否かで判断されます。逸失利益が認定されなくても、慰謝料の増額事由として斟酌される場合があります。ここでは、外貌醜状の後遺障害等級とその認定基準、外貌醜状による後遺障害逸失利益と慰謝料の認定について近年の動向を見ていきます。醜状障害の後遺障害等級と認定基準交通事故により外貌の醜状障害が残った場合の後遺障害等級については、2010年までは女性と男性で異なる取り扱いがされていました。女性の方が、後遺障害等級の位置づけが高かったのです。現在は、男女の区別なく、同じ後遺障害等級となっています。2010年6月10日以降の事故については、新しい後遺障害等級と認定基準が適用されます。それでは、さっそく「新基準」を見ていきましょう。顔面などの醜状痕(醜状障害)の後遺障害等級まず、醜状痕の後遺障害等級についてです。醜状痕の後遺障害等級は、「外貌の醜状障害」と「上肢・下肢の露出面の醜状障害」について定めています。外貌とは、頭部、顔面部、頸部のように、上肢・下肢以外の日常露出する部分をいう、と障害等級認定基準において定められています。上肢の露出面とは、ひじ関節以下(手部を含む)、下肢の露出面とは、ひざ関節以下(足背部を含む)をいいいます。後遺障害等級は、次の通りです。醜状障害の後遺障害等級等級後遺障害外貌7級12号外貌に著しい醜状を残すもの9級16号外貌に相当程度の醜状を残すもの12級14号外貌に醜状を残すもの上肢14級4号上肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの下肢14級5号下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの※後遺障害等級表(自動車損害賠償保障法施行令[別表第二])より抜粋。各等級の労働能力喪失率は、次のようになります。労働能力喪失率後遺障害等級労働能力喪失率第7級56%第9級35%第12級14%第14級5%※労働能力喪失率表(自賠責の保険金支払基準[別表1]より抜粋。醜状障害については、後遺障害等級が認定されても、それに対応した労働能力喪失率が認められない、したがって逸失利益が認められない、という問題があります。それについては、あとで詳しく見ることにして、後遺障害の各等級の認定基準、すなわち、「著しい醜状」、「相当程度の醜状」、単なる「醜状」とは、どういうものをいうのか、見ておきましょう。外貌醜状障害に関する後遺障害等級の認定基準「著しい醜状」、「相当程度の醜状」、単なる「醜状」については、「外貌の醜状障害に関する障害等級認定基準」で、次のようになっています。ここに示したのは、労災保険における障害等級認定基準ですが、自賠責保険の後遺障害等級認定基準も、これと同じです。自賠責制度は、労災制度に準じて運用されています。したがって、自賠責の後遺障害等級表は、労災の障害等級表と基本的に同じです。自賠責制度における後遺障害等級の判断は、原則として労災制度の障害等級認定基準に準拠して行われます。著しい醜状外貌における「著しい醜状を残すもの」とは、原則として、次のいずれかに該当する場合で、人目につく程度以上のもの。頭部手のひら大以上の瘢痕または頭蓋骨の手のひら大以上の欠損顔面部鶏卵大面以上の瘢痕または10円銅貨大以上の組織陥没頸部手のひら大以上の瘢痕※「手のひら大」は、指の部分は含まない。相当程度の醜状外貌における「相当程度の醜状」とは、原則として、顔面部の長さ5㎝以上の線状痕で、人目につく程度以上のもの。醜状外貌における単なる「醜状」とは、原則として、次のいずれかに該当する場合で、人目につく程度以上のもの。頭部鶏卵大面以上の瘢痕または頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損顔面部10円銅貨大以上の瘢痕または長さ3㎝以上の線状痕頸部鶏卵大面以上の瘢痕障害補償の対象となる外貌の醜状は、人目につく程度以上のものでなければならないから、眉毛、頭髪等にかくれる部分については、醜状として取り扱わないとされています。例えば、眉毛の走行に一致して3.5㎝の縫合創痕があり、そのうち1.5㎝が眉毛にかくれている場合は、顔面に残った線状痕は2㎝となるので、外貌の醜状には該当しないことになります。外貌醜状に関する障害等級の認定基準まとめると、こうなります。頭部顔面部頸部瘢痕頭蓋骨の欠損瘢痕線状痕組織陥没瘢痕第7級12号(著しい醜状)手のひら大以上手のひら大以上鶏卵大面以上―10円銅貨大以上手のひら大以上第9級16号(相当程度の醜状)―――長さ5㎝以上――第12級14号(醜状)鶏卵大面以上鶏卵大面以上10円銅貨大以上長さ3㎝以上―鶏卵大面以上【参考】「外貌の醜状障害に関する障害等級認定基準について」平成23年2月1日 厚生労働省労働基準局長通知(厚生労働省のWebサイトにリンクしています)外貌醜状障害に関する後遺障害等級の改正外貌醜状障害に関する後遺障害等級が改正された経緯を簡単に見ておきましょう。外貌の醜状障害は、従来、女性は7級と12級、男性は12級と14級に分類され、男性は女性より障害等級が低く取り扱われていました。ちなみに、旧基準では、このように分類されていました。第7級12号 女性のの外貌に著しい醜状を残すもの第12級13号 男性の外貌に著しい醜状を残すもの14号 女性の外貌に醜状を残すもの第14級10号 男性の外貌に醜状を残すもの京都地裁が、2010年(平成22年)5月27日、「外貌の著しい醜状に関し、男女の障害等級に5等級の差を設けている現行の障害等級表は、憲法14条1項に違反する」と判決。国は控訴しなかったため、同平成22年6月10日に判決が確定しました。これを受けて、厚生労働省は、労災保険の「障害等級表」と「外貌の醜状障害に関する障害等級認定基準」を改正しました(平成23年2月1日)。自賠責保険の後遺障害等級認定は労災保険に準拠していることから、自賠責保険においても同様に、自賠法施行令の後遺障害等級表を改正しました(平成23年5月2日)。新基準の適用は、平成22年6月10日以降に発生した事故からです。醜状障害は労働能力喪失が否定され逸失利益が認められない?外貌の醜状障害は、それによって身体的機能が損なわれるわけではないため、労働能力の喪失が否定され、逸失利益が認められないことがほとんどでした。しかし、今は、状況が変わってきています。外貌の醜状障害に関する裁判実務での取り扱い従来、外貌の醜状障害による労働能力の喪失について、裁判所では、次のように取扱われてきました。被害者の性別、年齢、職業等を考慮した上で、<直接的に影響する場合>醜状痕の存在のために配置転換させられたり、職業選択の幅が狭められたりするなどの形で、労働能力に直接的な影響を及ぼすおそれのある場合には、一定割合の労働能力の喪失を肯定して逸失利益を認める。<直接的な影響はないが、間接的に影響する場合>労働能力への直接的な影響は認めがたいが、対人関係や対外的な活動に消極的になるなどの形で、間接的に労働能力に影響を及ぼすおそれが認められる場合には、後遺障害慰謝料の加算事由として考慮し、100万~200万円の幅で後遺障害慰謝料を増額する。<直接的にも間接的にも影響しない場合>直接的にも間接的にも労働能力に影響を与えないと考えられる場合には、逸失利益は認められず、慰謝料も基準通りとして増額しない。(参考:東京三弁護士会交通事故処理委員会編『新しい交通賠償論の胎動』ぎょうせい 9ページ)つまり、醜状障害の内容・程度と被害者の職業との相関関係により、直接的に労働能力に影響が生じるおそれがある場合には、制限的に逸失利益を認め、間接的な影響にとどまる場合は、慰謝料の増額で調整してきたのです。実際、醜状障害の逸失利益が認められるのは、被害者がモデルなど容姿が仕事の有無・内容に直結する職業に就いていた場合ぐらいでした。それ以外の職業では、現実に転職・配転・減収があったり、就職・転職において支障が生じた場合などに、仮に労働能力の喪失が認められても、労働能力喪失表の喪失率の半分以下の喪失率が認定されるにすぎず、その代わりに慰謝料の増額調整が行われてきたのです。ですが、今は、醜状障害が、直接的に労働能力に影響を与える場合だけでなく、間接的に影響を及ぼす場合にも、労働能力の喪失を認める方向に変わっています。つまり、外貌の醜状障害による逸失利益が認められるようになってきているのです。上で紹介したように、労災保険の障害等級表を違憲とした京都地裁の判決が確定したのを受けて、厚生労働省は、「外ぼう障害に係る障害等級の見直しに関する専門検討会」を開催。外貌障害による障害等級の見直しを行いました。専門検討会が取りまとめた報告書(2010年12月1日)の中の「障害を評価する観点」には、こうあります。外ぼうの障害自体は、稼得能力(労働能力)の直接の喪失をもたらすものではない。しかしながら、外ぼうの障害が、現状はもちろん将来にわたる就業制限、職種制限、失業、職業上の適格性の喪失等の不利益をもたらし、結果として労働者の稼得能力を低下させることは明らかであり、労災保険法の趣旨が業務上又は通勤による稼得能力(労働能力)の永続的な低下、すなわち労働能力の喪失のてん補であることからみると、当該不利益の特殊性にも着目して障害の評価を行うことが妥当である。(「外ぼう障害に係る障害等級の見直しに関する専門検討会報告書」4ページ)時を同じくして、『赤い本』2011年版に、「外貌の醜状障害による逸失利益に関する近時の裁判実務上の取扱について」という、鈴木尚久裁判官の講演録が掲載されます。そこでは、外貌がその者の印象を大きく左右する要素であることを指摘し、こう述べられています。醜状障害が、円満な対人関係を構築し円滑な意思疎通を実現する上での阻害要因となるのは容易に理解されるところであり、この点こそ醜状障害によって喪失する労働能力の実質と考えられます。すなわち、醜状障害では、労働能力を伝統的な肉体的・機械的な観点のみから把握するのではなく、このような対人関係円滑化の観点からも把握する必要があると考えられます。労働能力を対人関係円滑化の観点からも把握するとすれば、被害者が実際に従事する労務を遂行する上で醜状障害が全く影響しない職業というのはおよそ考えられません。どちらも、外貌の醜状障害が労働能力へ及ぼす直接的な影響だけでなく、間接的な影響も重視する方向性が示されています。まだ裁判実務に明確な変化が生じたと一概にいうことはできないものの、今後は、労働能力に対する間接的な影響による逸失利益を認める傾向が強まり、慰謝料で斟酌する方式は例外的なものになっていくだろう、と考えられています。裁判例従来の裁判実務の取扱いによれば、労働能力に対する間接的影響として慰謝料で斟酌するにとどめていたと思われる事例で、逸失利益を認める例が出てきています。東京高裁判決(平成23年10月26日)被害者は女性・21歳・大学生外貌醜状7級を含む併合5級の事案につき、原告の年齢等からすれば、こうした外貌醜状によって職業・稼働に対する一層の制約が生じ、収入が減少することは十分考えられるから、労働能力の喪失がないとはいえず、労働能力喪失は5級に相当する79%とみるのが相当とした一審判決を支持しました。名古屋地裁判決(平成24年11月27日)被害者は女子・10歳・小学生外貌醜状12級の事案につき、今後の進路ないし職業の選択、就業等において、不利益な扱いを受ける蓋然性は否定できず、また原告が醜状痕を気にして消極的になる可能性をも考慮すると、障害にわたりその労働能力を5%喪失したものと認めるのが相当としました。さいたま地裁判決(平成27年4月16日)被害者は男性・39歳(症状固定時41歳)・自動車運転手外貌醜状9級を含む併合9級の事案につき、職業のいかんを問わず、外貌醜状があるときは、原則として当該後遺障害等級に相応する労働能力の喪失があるというのが相当であり、当該後遺障害等級の定める労働能力の喪失を否定するような特段の事情があるとまでいえないから、併合9級相当の35%の労働能力喪失があるものというのが相当とし、症状固定の41歳から67歳までの27年間について、逸失利益を認定しました。上肢・下肢の露出面の醜状障害外貌の醜状障害のほか、上肢・下肢の露出面の醜状障害が、後遺障害等級14級に位置づけられています。上肢・下肢の醜状障害による労働能力の喪失の判断についても、基本的に、外貌の醜状障害の場合と同じですが、その部位などから、労働能力の喪失が否定されるケースがほとんどです。労働能力喪失期間外貌醜状障害は、器質的障害で、経年による回復、改善があまり期待できません。そのため、労働能力喪失期間については、就労可能期間の終期とされる67歳までとすることが多いようです。ただし、将来の配置転換や転職の可能性があって、それにより労働能力に与える影響が緩和する可能性がある場合や、年齢によって業務の内容が変わり、その影響が変わる場合などは、それに応じた労働能力喪失期間の限定や、労働能力喪失率の逓減が加えられる場合もあります。旧別表7級12号に該当する顔面醜状が残存したホステス(20歳)につき、ホステスを継続することが困難となり、転職して収入が半分以下になったことを考慮し、症状固定時(22歳)から35歳までの13年間は、事故時の収入を基礎に56%の労働能力の喪失を認め、その後の67歳までの32年間は、女子平均賃金を基礎に25%の労働能力の喪失を認めました。(名古屋地裁判決・平成21年8月28日)醜状障害による労働能力喪失の認定で大事なこととは?醜状障害による労働能力への影響を認定する重要な要素は、醜状障害の内容・程度と、被害者の職業特性・業務内容、性別、年齢です。醜状障害の内容・程度醜状障害の内容・程度については、後遺障害等級該当性の簡単な主張にとどまらず、醜状痕の位置、頭髪などで隠れる度合い、他者に与える印象も含めて、具体的に主張・立証することが必要です。被害者の就業状況と業務への影響被害者の就業状況と、外貌醜状による業務への影響について、具体的に主張・立証する必要があります。業務に与える具体的な影響については、モデルなど容姿が直接影響する職業であるか、接客業務の割合、被害者の精神面による間接的な影響などを主張します。特に、醜状痕の残存のために、現実に転職・配転・減収があったとか、就職・転職に支障があったなど、すでに具体的に生じている影響があれば、労働能力の喪失が認定される可能性が高くなります。経緯などを主張・立証することが重要です。他の障害との併合による労働能力の喪失他の神経症状などの障害と併せて労働能力喪失を認定されることもあるので、それらの障害と外貌醜状が関連する状況について主張することも大事です。外貌の醜状障害は比較的高額な慰謝料が認められる外貌の醜状障害は、比較的高い後遺障害等級に位置づけられていますが、逸失利益の認定に消極的な傾向があるため、慰謝料の増額で調整されてきました。特に女性の場合は、財産上の損害以外の社会生活上の不利益も大きいことから、比較的高額な慰謝料を認める事例があります。未婚か既婚か、若年者か成人か高齢者か、などによっても慰謝料額に差がみられるのが普通です。一般的には、既婚より未婚、高齢者より若年者の方が、外貌醜状によって受ける精神的苦痛の程度が大きく、苦痛の期間も長くなるため、慰謝料額は高くなる傾向にあります。ただし、今後は逸失利益を認めるケースが増え、従来のように、逸失利益を否定する代わりに慰謝料を増額して調整する方式は少なくなることが考えられます。とはいえ、逸失利益の算定が困難な事案や、慰謝料の算定で諸般の事情を斟酌する方式が適切な事案では、引き続き慰謝料による補完性が重要な意味を持つことに変わりありません。まとめ外貌醜状障害は、それ自体が労働能力の直接的な喪失をもたらすものではないため、特定の職業を除き、逸失利益は否定され、その代わりに慰謝料の増額で調整する方法が採られてきました。しかし、今後は、労働能力への直接的な影響だけでなく、間接的な影響も考慮して労働能力の喪失を判断する方向性が示されています。逸失利益が認められるケースが増えてくることが考えられます。外貌醜状障害については、労働能力への直接的な影響だけでなく、対人関係が円滑でなくなったことによる間接的な影響という観点からも、労働能力の喪失を具体的に主張・立証することが大切です。まさに今、裁判例が変化しているときですから、交通事故の損害賠償に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人ステラ へ弁護士法人ステラは、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績17,000件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。もちろん弁護士保険にも完全対応。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-221-274     ( 24時間・365日受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでも無料相談のお申込みができます。公式サイトの無料相談予約フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※ 「加害者の方」や「物損のみ」の相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・『改訂版 交通事故実務マニュアル』ぎょうせい 127~128ページ・『交通事故損害賠償法 第2版』弘文堂 185~186ページ・『新版 交通事故の法律相談』学陽書房 176~180ページ・『交通事故と保険の基礎知識』自由国民社 164~165ページ・『事例にみる交通事故損害主張のポイント』新日本法規 191~196ページ・『交通事故事件処理の道標』日本加除出版株式会社 147ページ・『l交通損害関係訴訟 増訂版』青林書院 165~166ページ・『交通事故判例140』学陽書房 209~210ページ・『交通事故事件の実務』新日本法規 80ページ・『交通事故事件の落とし穴』新日本法規 102~107ページ・『交通関係訴訟の実務』商事法務 201~206ページ・『交通賠償実務の最前線』ぎょうせい 147~155ページ、194~199ページ
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  • 脊柱変形
    脊柱変形障害・運動障害の後遺障害等級と認定基準
    脊柱の骨折による後遺障害は、変形障害と運動障害に分けられます。脊柱の変形とは、骨折や脱臼によって背骨の形が変わることですが、それだけでなく、脊椎の手術によって形が変わることも、後遺障害として認定されます。ここでは、脊柱の変形障害・運動障害の後遺障害等級とその認定基準について、詳しく解説します。脊柱障害の後遺障害等級脊柱の後遺障害は、変形障害・運動障害につき次のように等級が定められています(自賠法施行令別表第二)。変形障害等級後遺障害労働能力喪失率第6級5号脊柱に著しい変形を残すもの67/1008級相当脊柱に中程度の変形を残すもの45/100第11級7号脊柱に変形を残すもの20/100「脊柱に中程度の変形を残すもの」は、後遺障害等級表に規定はありませんが、等級認定実務において、6級「脊柱に著しい変形を残すもの」と11級「脊柱に変形を残すもの」の中間に8級相当として加え、3段階で認定しています。運動障害等級後遺障害労働能力喪失率第6級5号脊柱に著しい運動障害を残すもの67/100第8級2号脊柱に運動障害を残すもの45/100表中の労働能力喪失率は、労働能力喪失率表の標準喪失率です。脊柱障害は、これより低い喪失率とされるケースが多くあります。それでは、後遺障害等級の認定基準について見ていきましょう。脊柱の後遺障害認定における基本的な留意点後遺障害としての脊柱障害は、頸部および体幹の支持機能と運動機能に着目したものです。そのため、解剖学上、脊柱は、頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨から形成されますが、頸部や体幹の支持機能等を有していない仙骨および尾骨については、後遺障害の認定にあたって、脊柱に含みません。また、頸椎と胸腰椎とでは、主たる機能が異なることから(頸椎は主として頭部の支持機能、胸腰椎は主として体幹の支持機能を担っています)、脊柱の後遺障害等級の認定にあたっては、原則として頸椎と胸腰椎は異なる部位として取り扱い、それぞれの部位ごとに等級を認定します。頸部と胸腰部のそれぞれに脊柱の変形障害または運動障害がある場合には、併合の方法を用いて相当する等級を定め、頸部に複数の脊柱障害がある場合は、いずれか上位の等級で認定します。なお、脊柱の変形障害・運動障害が後遺障害として等級認定されるには、いずれも画像診断(XP・CT・MRI)で、障害の原因となる脊椎圧迫骨折等を確認できることが前提です。脊柱の変形障害や運動障害の認定基準の説明において、「脊椎圧迫骨折等」「X線写真等」という表現が出てきます。「脊椎圧迫骨折等」には、脊椎圧迫骨折のほか、脱臼等が含まれます。「X線写真等」には、X線写真、CT画像、MRI画像が含まれます。脊柱変形障害の認定基準脊柱の変形障害は、「脊柱に著しい変形を残すもの(6級)」、「脊柱に中程度の変形を残すもの(8級)」、「脊柱に変形を残すもの(11級)」の3段階で、後遺障害等級が認定されます。6級「脊柱に著しい変形を残すもの」と8級「脊柱に中程度の変形を残すもの」については、脊柱の後彎または側彎の程度等によって等級を認定し、これらに達しない変形で一定の要件を満たすものは11級「脊柱に変形を残すもの」に認定されます。後彎脊柱が背中側に突出するカーブを呈している状態側彎脊柱が体の正面から見て左右方向に彎曲した状態また、これらとは別に、環椎(第1頸椎)または軸椎(第2頸椎)の変形・固定は、個別の要件により8級が認定されます。環軸椎は、第3頸椎以下と異なる形をしているため、同じ測定方法を使えないからです。脊椎変形障害として後遺障害認定されるには、X線写真等により脊椎圧迫骨折等を確認できることが前提です。従前は、6級5号(脊柱に著しい奇形を残すもの)と11級7号(脊柱に奇形を残すもの)の2段階で格付けされ、6級は「レントゲン写真上明らかな脊椎圧迫骨折または脱臼等に基づく強度の亀背・側弯等が認められ、衣服を着用していても、その変形が外部から明らかにわかる程度以上のもの」とされ、外見による該当判断が行われていました。労災認定基準の平成16年の改正にともない、第6級5号「脊柱に著しい変形を残すもの」と第11級7号「脊柱に変形を残すもの」の中間に8級相当「脊柱に中程度の変形を残すもの」を加え、3段階で認定することになるとともに、判定方法の客観化がなされました。脊柱の後彎・側彎の程度の判定方法脊柱の後彎・側彎の程度は、次のように測定し判定します。後彎の程度の判定方法脊柱の後彎の程度は、脊椎圧迫骨折等により変形した椎体につき、前後の椎体高を比較し、前方椎体高の後方椎体高に対する減少度を測定し判定します。上図は、3個の椎体が変形した状況のイメージ図です。変形により、3個の椎体の前方椎体高は、それぞれa、b、cとなり、これに対する後方椎体高はA、B、Cです。変形した椎体の前方椎体高の合計(a+b+c)と、後方椎体高の合計(A+B+C)の差Xが、後方椎体高の1個当たりの高さY((A+B+C)÷ 3 )以上、ないしYの50%以上であることが要件となります。X=(A+B+C)ー(a+b+c)Y=(A+B+C)÷3 X≧Y   ⇒ 後彎のみで著しい変形 X≧0.5Y ⇒ 側彎も合わせれば著しい変形つまり、変形がない(あるいは少ない)側の「椎体高の平均」の1個以上ないし50%以上の変形が、変形した側の椎体高全体にあるかどうかで判定されます。側彎の程度の判定方法脊柱の側彎は、コブ法による側彎度で判定します。コブ法とは、X線写真により、脊柱のカーブの頭側および尾側において、それぞれ水平面からもっとも傾いている脊椎を特定し、頭側で最も傾いている脊椎の椎体の上縁の延長線と、尾側で最も傾いている脊椎の椎体の下縁の延長線が交わる角度(側彎度)を測定する方法です。それでは、脊柱の変形障害につき、各等級の認定基準を見ていきましょう。脊柱に著しい変形を残すもの(6級)の認定基準「脊柱に著しい変形を残すもの」とは、X線写真等により、脊椎圧迫骨折等を確認できる場合であって、次のいずれかに該当するものをいいます。脊椎圧迫骨折等により2個以上の椎体の前方椎体高が著しく減少し、後彎が生じているもの。この場合、「前方椎体高が著しく減少」したとは、減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高さ以上であるものをいいます。脊椎圧迫骨折等により1個以上の椎体の前方椎体高が減少し、後彎が生じるとともに、コブ法による側彎度が50度以上となっているもの。この場合、「前方椎体高が減少」したとは、減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高さの50%以上であるものをいいます。脊柱に中程度の変形を残すもの(8級)の認定基準「脊柱に中程度の変形を残すもの」とは、X線写真等により、脊椎圧迫骨折等を確認できる場合であって、次のいずれかに該当するものをいいます。脊椎圧迫骨折等により1個以上の椎体の前方椎体高が減少し、後彎が生じているもの。この場合、「前方椎体高が減少」したとは、減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高さの50%以上であるものをいいます。コブ法による側彎度が50度以上であるもの。環椎または軸椎の変形・固定(環椎と軸椎との固定術が行われた場合を含む)により、次のいずれかに該当するもの。(a)60度以上の回旋位となっているもの(b)50度以上の屈曲位または60度以上の伸展位となっているもの(c)側屈位となっており、X線写真等により、矯正位の頭蓋底部の両端を結んだ線と軸椎下面との平行線が交わる角度が30度以上の斜位となっていることが確認できるもの認定基準①の「前方椎体高の減少度」と認定基準②の「側彎度」の要件は、6級「著しい変形」の認定基準②の「前方椎体高の減少度」と「側彎度」についての要件と同じです。すなわち、「後彎の程度」および「側彎の程度」とも基準を満たせば「著しい変形」として6級が認定され、いずれか一方のみ基準を満たす場合には「中程度の変形」として8級が認定されます。環軸椎損傷による脊柱障害の評価認定基準③は、環軸椎損傷による脊柱変形障害の等級認定基準です。環椎(第1頸椎)と軸椎(第2頸椎)は、第3頸椎以下と異なる形をしているため、前方椎体高の減少の程度によって評価することも、コブ法による評価も困難です。そのため、異なる評価方法が採られています。環椎には椎体がなく、前弓と後弓より構成され、文字どおり環状を呈しています。軸椎は、椎体の上端に歯突起があります。この上位頸椎部(第1・第2頸椎)は、大きな可動性を有し、環軸椎間で左右それぞれ40度の回旋可動域があり、全頸椎回旋可動域の50%以上を占めるとされます(『標準整形外科学第14版』医学書院507~508ページ)。環椎または軸椎については、X線写真等で脊椎圧迫骨折等による変形が確認できる場合、もしくは環椎と軸椎との固定術が行われた場合は、いずれも環軸椎そのものの可動域はほとんど失われるか固定となることから、認められる変位に応じ、以下の要件に該当する場合は8級相当、該当しない場合は11級と判定されます。(a)回旋位となっている場合60度以上の回旋位となっているもの(b)屈曲位・伸展位となっている場合屈曲50度以上、伸展60度以上となっているもの(c)側屈位となっている場合X線写真等により、矯正位の頭蓋底部の両端を結んだ線と軸椎下面との平行線が交わる角度が30度以上の斜位となっていることが確認できるもの なお、軸椎の歯突起は、頭部の支持機能に関係がないことから、その変形は後遺障害として評価しません。 環軸椎は、頸椎全体による可動範囲の相当の割合を担っているため、上記の認定基準③に該当する変形・固定となると、同時に「脊柱に運動障害を残すもの」(第8級2号)にも該当するケースがほとんどとされています(『労災補償障害認定必携第17版』238ページ)。 脊柱に変形を残すもの(11級)の認定基準「脊柱に変形を残すもの」とは、次のいずれかに該当するものをいいます。脊椎圧迫骨折等を残しており、そのことがX線写真等により確認できるもの(変形の程度は問いません)脊椎固定術が行われたもの(移植した骨がいずれかの脊椎に吸収されたものを除く)3個以上の脊椎について、椎弓切除術等の椎弓形成術を受けたもの事故による脊椎圧迫骨折等がX線写真等により確認できれば、変形が軽度でも11級の変形障害が認定されます。脊椎固定術により2椎体以上の脊椎間が骨等の移植によって癒合変形した状態について、脊柱の変形と評価します。ただし、脊椎固定術を行ったものの中には、移植した骨等が治癒時には吸収されるなどして2椎体以上の脊椎間が癒合しないものがありますが、このようなケースは除外します。 脊柱運動障害の認定基準脊柱を損傷すると、頸部や胸腰部の関節が動かなくなったり、動かせる範囲が狭くなる運動障害を生じることがあります。脊柱の運動障害と認定されるには、X線写真等で、脊椎圧迫骨折等が認められる脊椎固定術が認められる項背腰部軟部組織の器質的な変化が認められることが前提です。X線写真等では、脊椎圧迫骨折等または脊椎固定術が認められず、また、項背腰部軟部組織の器質的な変化も認められず、単に疼痛のために運動障害を残すものは、局部の神経症状(12級または14級)として等級認定されることになります。脊柱の運動障害は、6級「脊柱に著しい運動障害を残すもの」、8級「脊柱に運動障害を残すもの」の2段階で、後遺障害等級が認定されます。脊柱運動障害の評価方法関節の機能障害は、障害を残す関節の可動域を測定し、原則として健側の可動域角度と比較することにより、関節可動域の制限の程度を評価します。例えば、手や足などの可動域制限については、障害が生じた側と生じていない側(健側)の可動域を比較します。しかし、脊柱の場合は、比較すべき対象がありませんから、「関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領」に定める参考可動域角度と比較して、関節可動域の制限の程度を評価することになります。関節の運動は、主要運動、参考運動、その他の運動に区別されます。主要運動と参考運動は「測定要領」に示されており、この主要運動と参考運動の可動域制限が評価の対象となります。これ以外の運動に可動域制限が生じていても、評価対象となりません。主要運動とは、関節における日常の動作にとって最も重要なものをいい、関節の機能障害は、原則として主要運動の可動域の制限の程度によって評価します。ただし、一定の場合には、主要運動および参考運動の可動域制限の程度によって評価します。脊柱運動障害8級の認定基準に、このケースがあります。脊柱関節の主要運動と参考運動部位主要運動参考運動頸部屈曲・伸展、回旋側屈胸腰部屈曲・伸展回旋、側屈参考可動域角度屈曲・伸展回旋側屈運動方向屈曲伸展左回旋右回旋左側屈右側屈頸部60度50度60度60度50度50度胸腰部45度30度40度40度50度50度屈曲と伸展、回旋の左右、側屈の左右の運動は、それぞれ同一面にある運動なので、両者の可動域角度を合計した値をもって、関節可動域の制限の程度を評価します。脊柱に著しい運動障害を残すもの(6級)の認定基準「脊柱に著しい運動障害を残すもの」とは、次のいずれかにより、頸部および胸腰部が強直したものをいいます。頸椎および胸腰椎のそれぞれに脊椎圧迫骨折等が存しており、そのことがX線写真等により確認できるもの。脊椎および胸腰椎のそれぞれに脊椎固定術が行われたもの。項背腰部軟部組織に明らかな器質的変化が認められるもの。関節の強直とは、関節の完全強直(関節が全く動かない状態)またはこれに近い状態にあるものをいいます。この場合、「これに近い状態」とは、主要運動のすべてが参考可動域角度の10%程度以下に制限されるか、関節可動域が10度以下に制限されるか、いずれかの状態です。「10%程度」とは、参考可動域角度の10%に相当する角度を5度単位で切り上げた角度です。例えば、頸部の回旋運動に大きな可動域制限がある場合、回旋運動の参考可動域角度は120度(左回旋60度+右回旋60度)ですから、120度の10%を5度単位で切り上げた15度以下であれば、頸椎の強直となります。この強直が、頸部と胸腰部の両方に生じているときに、「著しい運動障害を残すもの」として後遺障害等級6級が認定されます。脊柱に運動障害を残すもの(8級)の認定基準「脊柱に運動障害を残すもの」とは、次のいずれかに該当するものをいいます。次のいずれかにより、頸部または胸腰部の可動域が参考可動域角度の1/2以下に制限されたもの(a)頸椎または胸腰椎に脊椎圧迫骨折等を残しており、そのことがX線写真等により確認できるもの(b)頸椎または胸腰椎に脊椎固定術が行われたもの(c)項背腰部軟部組織に明らかな器質的変化が認められるもの頭蓋・上位頸椎間に著しい異常可動性が生じたもの単なる運動障害は、頸部または胸腰部のいずれかに可動域の制限(参考可動域角度の1/2以下)があれば認定されます。頸部は、主要運動が「屈曲・伸展」と「回旋」の2種類ありますが、いずれか一方の可動域が、参考可動域角度の1/2以下に制限されているときは、8級に認定されます。参考運動を評価の対象とする場合とは?頸椎または胸腰椎の主要運動の可動域制限が、参考可動域角度の1/2をわずかに上回る場合には、頸椎または胸腰椎の参考運動が1/2に制限されているときは、8級に認定されます。この場合、「わずかに上回る」とは、頸部は10度、胸腰部は5度です。また、参考運動が複数ある場合は、そのうちの1つの参考運動の可動域が、参考可動域角度の1/2以下に制限されていれば足ります。なお、参考運動が複数ある関節は、1つの参考運動の可動域角度が上記のとおり制限されていることをもって足りるとされています。(「関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領」『労災補償障害認定必携第17版』286~287ページ)荷重機能障害の等級認定基準脊柱は、体位保持のための支柱としての機能を果たすものです。荷重機能障害とは、体位保持が困難な状態です。荷重機能障害は、脊椎に骨折や脱臼が生じ、その部分の支持性が失われた場合や、脊柱を支える筋肉に麻痺等が生じ、脊柱の支持力が弱くなったり、失われたりした場合に生じます。 荷重機能障害は、後遺障害等級表に該当するものがなく、相当等級として認定されます。荷重機能障害については、その原因が明らかに認められる場合であって、そのために頸部および腰部の両方の保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするものを6級相当、頸部または腰部のいずれかの保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするものを8級相当の運動障害として取り扱います。荷重機能障害の原因が明らかに認められる場合とは、脊椎圧迫骨折・脱臼、脊柱を支える筋肉の麻痺または項背腰部軟部組織の明らかな器質的変化が存し、それらがX線写真等により確認できる場合をいいます。まとめ脊柱の変形障害は、その程度により、6級(著しい変形)、8級相当(中程度の変形)、11級(変形)の3段階で後遺障害等級が認定されます。脊柱の運動障害は、その程度により、6級(著しい運動障害)、8級(運動障害)の2段階で後遺障害等級が認定されます。なお、変形障害も運動障害も後遺障害認定においては、X線写真等により脊椎圧迫骨折等を確認できることが必須です。ただし、画像診断により脊椎圧迫骨折などを確認できても、事故との因果関係が争点となることもあるし、等級認定されても、労働能力喪失率が争点となることがあります。脊柱障害による逸失利益を請求するうえでの注意点背骨を骨折して後遺症が残り、保険会社の提示する損害賠償額に疑問のある方は、交通事故による後遺障害に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人ステラ へ弁護士法人ステラは、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績17,000件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。もちろん弁護士保険にも完全対応。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-221-274     ( 24時間・365日受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでも無料相談のお申込みができます。公式サイトの無料相談予約フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※ 「加害者の方」や「物損のみ」の相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・厚生労働省「整形外科の障害認定に関する専門検討会報告書」平成16年2月・厚生労働省労働基準局長通達「せき柱及びその他の体幹骨、上肢並びに下肢の障害に関する障害等級認定基準について」平成16年6月4日基発第0604003号・『労災補償障害認定必携第17版』一般財団法人労災サポートセンター229~242ページ、283~297ページ・『詳説後遺障害』創耕舎33~34ページ・『Q&A交通事故の示談交渉における保険会社への主張・反論例』日本加除出版株式会社102~104ページ・『交通関係訴訟の実務』商事法務206~208ページ・『被害者側弁護士のための交通賠償法実務』日本評論社511~513ページ・『交通事故医療法入門』勁草書房259~265ページ・『改訂版後遺障害等級認定と裁判実務』新日本法規545~573ページ・『新版注解交通損害賠償算定基準』ぎょうせい227~229ページ
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