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  • 自賠責保険と労災保険の後遺障害等級認定の違い
    自賠責保険と労災保険の後遺障害等級認定の違い
    業務中や通勤途中に交通事故に遭ったときは、自賠責保険と労災保険の両方に請求できます。後遺症が残ったときは、自賠責保険や労災保険において後遺障害等級を認定し、支払額を決定しますが、自賠責保険と労災保険で、後遺障害等級の認定結果が異なる場合があります。なぜ、そのような違いが生じるのか、理由を説明します。後遺障害等級の認定基準は同じ自賠責保険も労災保険も、後遺障害等級の認定には同じ認定基準を使用します。どちらも、労災保険の障害等級認定基準(『労災補償障害認定必携』一般財団法人労災サポートセンター)を用いて等級認定を行います。自賠責保険の後遺障害等級の認定は、「原則として労働者災害補償保険における障害の等級認定の基準に準じて行う」と自賠責保険の保険金支払基準において定めています。自賠責保険と労災保険は、同じ認定基準を使用するのですから、同じ後遺障害等級が認定されてもよさそうなものですが、自賠責保険と労災保険で認定される等級が異なる場合があるのです。その場合、一般的に、自賠責保険の方が、被害者に厳しい結果となることが多いのです。なぜ、自賠責保険と労災保険で同じ認定基準を使用しながら、認定される後遺障害等級に違いが生じるのでしょうか?自賠責保険が労災保険より厳しい結果になりやすい理由とは?自賠責保険の方が、労災保険より、被害者にとって厳しい結果となることが多いのは、労災保険は本来的に「補償」の性格を有するのに対し、自賠責保険は本来的に「賠償」の性格を有するという制度趣旨の違いによると考えられています(『詳説後遺障害』創耕舎60ページ注37)。労災補償制度は、「労働者の負傷等に対して迅速・公正な保護をするため、必要な保険給付を行う」ことを目的としています(労災保険法1条)。一方、自賠責保険制度は、「自動車の運行によって人の生命・身体が害された場合における損害賠償を保障する制度」(自賠法1条)です。不法行為にもとづく損害賠償制度は、損害の公平な分担を図ることを基本理念とします。そのため、自賠責保険の方が、労災保険より、被害者にとって厳しい結果となることが多いのです。最高裁判所第一小法廷判決(令和2年7月9日)不法行為に基づく損害賠償制度は、被害者に生じた現実の損害を金銭的に評価し、加害者にこれを賠償させることにより、被害者が被った不利益を補塡して、不法行為がなかったときの状態に回復させることを目的とするものであり、また、損害の公平な分担を図ることをその理念とするところである。京都地裁平成27年5月18日判決は、「労働者の負傷等に対して迅速な保護をするため、必要な保険給付を行うことを目的とする労働者災害補償保険制度と、損害の公平な分担を趣旨とする不法行為に基づく損害賠償制度とは、訴訟上、因果関係の範囲も異なる」としています。こうしたことから、自賠責保険と労災保険の認定等級が異なる場合、裁判所は自賠責保険の認定の方を重視する傾向があります(『交通賠償のチェックポイント第3版』弘文堂148ページ)。自賠責保険と労災保険の等級認定における相違点自賠責保険と労災保険では、後遺障害の評価方式において、具体的には次のような相違点があります。救済対象労災保険は、賃労働に従事する成人の稼働年齢の者について、就労への影響を中心に評価します。これに対し、自賠責保険の救済対象は、老若男女広範囲にわたり、就労状況もまちまちです。会社員・公務員のほか、会社役員、個人事業主、無職者、失業者、家事労働者、若年未就労者など、すべての人が対象となり得ます。また、労災保険の対象が財産的損害(障害が後遺して労働能力が低下することによる減収)の補償に限定されるのに対し、自賠責保険の対象には非財産的損害も含まれ、社会生活全般の不利益も評価されます。審査方法労災保険では障害認定のために面接が行われますが、自賠責保険では、醜状障害以外に面接は行われず、原則として書面審査です。認定主体の違い自賠責保険では、損害保険料率算出機構が、後遺障害等級の認定を行います。労災保険では、労働基準監督署長が認定することになります。損害保険料率算出機構は、公正・適正な損害調査を行うため法律にもとづき設置された非営利の法人ですが、実態は、損害保険会社の利益を守るための組織です。詳しくはこちらをご覧ください。このような事情も、後遺障害等級の認定において、自賠責保険の方が被害者に厳しい結果となりやすい理由です。まとめ自賠責保険も労災保険も、後遺障害の評価には同じ認定基準を使用しますが、後遺障害等級の認定結果が異なる場合があり、一般的に、自賠責保険の方が、被害者に厳しい結果となる傾向があります。これは、労災保険が「補償」の性格を有するものであるのに対し、自賠責保険は「賠償」の性格を有するものであるという、制度趣旨の違いによるところが大きいとされています。このほか、自賠責保険では、損害保険料率算出機構が被害者の損害を調査するという点も、後遺障害の認定が被害者に厳し結果となりやすい理由の1つです。基本的に書面審査という審査手法もさることながら、損害保険料率算出機構は、基本的には損保会社の利益を守る組織だからです。交通事故で後遺症が残り、自賠責保険の後遺障害等級認定を受ける必要がある場合は、交通事故による後遺障害に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。交通事故による被害・損害の相談は 弁護士法人ステラ へ弁護士法人ステラは、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績17,000件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。もちろん弁護士保険にも完全対応。交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!交通事故の被害者専用フリーダイヤル 0120-221-274     ( 24時間・365日受付中!)無料相談のお申込みは、こちらの専用ダイヤルが便利です。メールでも無料相談のお申込みができます。公式サイトの無料相談予約フォームをご利用ください。評判・口コミを見てみる公式サイトはこちら※ 「加害者の方」や「物損のみ」の相談は受け付けていませんので、ご了承ください。【参考文献】・『詳説後遺障害』創耕舎60ページ・『交通賠償のチェックポイント第3版』弘文堂148ページ
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