
※当サイトでは記事内にアフィリエイト広告を含む場合があります。
被害車両を事故現場から修理工場へ移動させるための引揚費用・レッカー代は、必要かつ相当な実費が損害として認められます。
通常は、事故現場から直接修理工場へ 1回のレッカー移動で済みますが、諸般の事情により 2回のレッカー移動が不可避な場合もあります。この場合、2回のレッカー移動の必要性・相当性が認められれば、2回のレッカー移動費が損害として認められます。
例えば、搬入する修理工場が休みであったり、修理工場内に保管スペースがない場合には、いったん事故現場から保管できる場所へ移動し、再度、修理工場へ移動させる必要性が認められます。ただし、このとき、保管場所として高額な貸駐車場に運び込んだような場合には、相当性は認められません。必要性・相当性の両方の立証が必要です。
事故が起きたのが深夜であったことから、クレーン会社に事故現場から同社へ引き揚げてもらい、その後、同社から修理工場へ移動したケースです。
こうしたことから、裁判では、2度にわたる引揚の必要性・相当性が認められました。
保管料が発生するのは、2つのケースがあります。修理か買替かを検討するのに要する期間の保管料、証拠として保管する場合の保管料です。
経済的全損の場合、修理するか買い替えるか、見積もりを出してもらって検討する期間が必要です。修理か廃車かを判断するのに必要な相当期間の保管料は、事故と相当因果関係のある損害として認められます。
他方、事故態様に争いがある場合、車両自体が有力な証拠となりますが、通常は、車両の破損状態は車両の写真等によって確認することが可能です。そのため、車両自体が事案解明に不可欠であるような特段の事情がない限り、事故車両を証拠として保管するための保管料は、事故と相当因果関係のある損害とは認められません。
被害車両の時価額の査定や修理の見積もりは、修理が相当か、廃車・買替えが相当か、を判断するために必要ですから、損害として認められます。次のような裁判例があります。
加害者側で被害車両の修理見積書を作成したからといって、被害者側が修理見積をする必要はないということはできないとして、修理見積費用請求を認めました。
救急車について、修理のためには詳細な見積書を作成しなければならないとして、45万円という高額な修理見積費用の請求を認めました。
その他にも、次のものが裁判で認められています。
全損となった被害車両の代替車両購入にともなう諸経費として、整備費用、エンジン調整費用、看板文字代が、損害として認められました。
(名古屋地裁判決・平成6年11月30日)
業務上、装置を載せ替える必要があるとして、買い替えた新車に荷台とクレーンの載せ替え費用が損害として認められました。
(東京地裁判決・平成11年2月5日)
被害車両に搭載していたカーオーディオ、カーナビゲーション等の買替車両への移設費用が損害として認められました。
(横浜地裁判決・平成24年6月21日)
被害者側が自費で交通事故証明書を入手した場合、その交付手数料が損害賠償の対象となります。
(東京地裁判決・平成14年8月30日)
車両損害に関わる雑費として、車両引揚費用・レッカー代、車両保管料、修理見積費用などが、事故と相当因果関係のある損害と認められ、損害賠償の対象となります。
弁護士法人・響は、交通事故被害者のサポートを得意とする弁護士事務所です。多くの交通事故被害者から選ばれ、相談実績 6万件以上。相談無料、着手金0円、全国対応です。
交通事故被害者からの相談は何度でも無料。依頼するかどうかは、相談してから考えて大丈夫です!
0120-690-048 ( 24時間受付中!)
※「加害者の方」や「物損のみ」の相談は受け付けていませんので、ご了承ください。
【参考文献】
・『プラクティス交通事故訴訟』青林書院 217ページ
・『交通賠償のチェックポイント』弘文堂 187ページ
・『物損交通事故の実務』学陽書房 54~55ページ、66~69ページ
・『Q&Aと事例 物損交通事故解決の実務』新日本法規 112~113ページ