ライプニッツ係数・ホフマン係数、現価表・年金現価表

ライプニッツ係数・ホフマン係数の現価表と年金現価表の違い

次の2つの表は、中間利息控除率が年5%のライプニッツ係数とホフマン係数の現価表と年金現価表です。

 

現価表と年金現価表の違いと関係を考えるため、5年分だけ抜粋し、ライプニッツ係数とホフマン係数を並べて記載しています。

 

ライプニッツ係数・ホフマン係数の現価表と年金現価表はこちらをご覧ください。70年分のライプニッツ係数とホフマン係数の現価表・年金現価表を掲載しています。

 

現価表(年5%・年別・ライプニッツ係数・ホフマン係数)

年数 ライプニッツ係数 ホフマン係数

1

0.95238095

0.95238095

2

0.90702948

0.90909091

3

0.86383760

0.86956522

4

0.82270247

0.83333333

5

0.78352617

0.80000000

※5年分だけ抜粋

 

年金現価表(年5%・年別・ライプニッツ係数・ホフマン係数)

年数 ライプニッツ係数 ホフマン係数

1

0.95238095

0.95238095

2

1.85941043

1.86147186

3

2.72324803

2.73103708

4

3.54595050

3.56437041

5

4.32947667

4.36437041

※5年分だけ抜粋

 

現価表と年金現価表の違いと関係

そもそも中間利息控除係数(ライプニッツ係数・ホフマン係数)は、将来受け取る金額を現在の価額に引き直す(換算する)ため、中間利息を控除するのに用いる係数です。

 

現価表は、1年ごとに引き直し計算するための係数を表にしたもの。年金現価表は、現価表の係数を1年目から年数分積算した数値を表にしたものです。

 

例えば、年金現価表で、年数が3年のライプニッツ係数は、現価表の1年から3年までのライプニッツ係数を足し合わせた数値です。ホフマン係数の現価表と年金現価表も、同様の関係があります。

 

実際に、上の現価表と年金現価表で確認してみてください。

 

年金現価表の2年のライプニッツ係数は、現価表の1年と2年のライプニッツ係数を足し合わせた数値です。

 

0.95238095+0.90702948=1.85941043

 

以下同様に、年金現価表の3年のライプニッツ係数は、現価表の1年~3年のライプニッツ係数を足し合わせた数値です。

 

0.95238095+0.90702948+0.86383760=2.72324803

現価表と年金現価表は、それぞれどんな場面で使うのか?

ライプニッツ係数・ホフマン係数には、なぜ現価表と年金現価表があるかというと、現価表と年金現価表は、使うシーンが違うからです。

 

現価表と年金現価表は、それぞれ次のような場面で、将来受け取る金額を現在の価額に換算するために使います。

 

こんなときに使います

現価表

○○年後に支払われる金額を今すぐ受け取る場合。
退職金の逸失利益の計算に使います。

年金現価表

今後○○年間にわたり毎年支払われる金額を今すぐ一時金で受け取る場合。
通常の年収の逸失利益の計算に使います。

 

現価表と年金現価表の使い方を、具体的に見ていきましょう。

現価表の使い方

5年後に支払われる100万円をいま受け取る場合、現在価額に換算して、いくら受け取れるのか、ライプニッツ係数とホフマン係数を使って計算してみましょう。

 

こういうケースでは、現価表を使います。

 

現価表のライプニッツ係数を使って計算してみる

5年に対応する現価表のライプニッツ係数は 0.78352617 ですから、これを100万円に掛けます。

 

100万円×0.78352617=78万3,526円

 

78万3,526円が現在価額です。

 

つまり、5年後に支払われる100万円を今すぐ受け取るなら、78万3,526円を受け取れるということです。差額の21万6,474円は、中間利息として控除されます。

 

現価表のホフマン係数を使って計算してみる

5年に対応する現価表のホフマン係数は 0.80000 ですから、これを100万円に掛けます。

 

100万円×0.80000=80万円

 

80万円が現在価額です。

 

つまり、5年後に支払われる100万円を今すぐ受け取るなら、80万円を受け取れるということです。差額の20万円は、中間利息として控除されます。

 

これが中間利息を控除する意味

中間利息を控除するのは、受け取った金額を元本として年利5%で運用すれば、5年後に100万円になるからですが、それを検証してみましょう。

 

ホフマン方式の場合で考えます。単利計算ですから、計算が簡単で中間利息控除のイメージがしやすいと思います。

 

受け取る金額80万円を元本として年利5%で5年間運用した場合の運用利息は、

 

80万円×0.05×5年=20万円

 

よって、元本と利息を合わせると

 

80万円+20万円=100万円

 

このように、年利5%で運用できれば、実際に5年後に100万円となります。

 

この式の利息20万円を左辺から右辺に移項すると

 

80万円=100万円-20万円

 

これが中間利息を控除することの意味です。

年金現価表の使い方

今後3年間、毎年100万円が入ってくる場合、合計300万円を今すぐ一時金で受け取るとき、現在価額に換算して、いくら受け取れるのか、ライプニッツ係数とホフマン係数を使って計算してみましょう。

 

こういうケースでは、年金現価表を使います。

 

年金現価表のライプニッツ係数を使って計算してみる

3年に対応する年金現価表のライプニッツ係数は 2.723248 ですから、

 

100万円×2.723248=272万3,248円

 

これが現在の価額です。

 

つまり、今後3年間にわたって毎年100万円が入ってくる場合の300万円を一時金として今すぐ受け取るなら、中間利息として約28万円が控除され、およそ272万円になるということです。

 

年金現価表のホフマン係数を使って計算してみる

3年に対応する年金現価表のホフマン係数は 2.731037 ですから、

 

100万円×2.731037=273万1,037円

 

これが現在の価額です。

 

つまり、今後3年間にわたって毎年100万円が入ってくる場合の300万円を一時金として今すぐ受け取るなら、中間利息として約27万円が控除され、およそ273万円になるということです。

現価換算は、年金現価表を使わず現価表でも計算できる

現在価額への換算は、年金現価表を使わず、現価表でも計算できます。

 

現価表の係数は、1年ごとに現価を求める場合の係数ですから、現価表の係数を使って算出した現価を年数分積算すれば、年金現価表を使って計算した結果と同じになるのです。

 

上の年金現価表の使い方で示した事例と同じく、今後3年間、毎年100万円が入ってくる合計300万円を一時金で受け取る場合を考えます。

 

通常は年金現価表を使いますが、ここでは現価表のホフマン係数を使って、現在価額を計算します。

 

  • 1年後に受け取る100万円の現在価額は

    100万円×0.95238095=95万2,380.95円

  • 2年後に受け取る100万円の現在価額は

    100万円×0.90909091=90万9,090.91円

  • 3年後に受け取る100万円の現在価額は

    100万円×0.86956522=86万9,565.22円

  • よって、3年間毎年100万円ずつ受け取る合計300万円の現在価額は

    95万2,380.95円+90万9,090.91円+86万9,565.22円=273万1,037.08円

 

3年に対応する年金現価表のホフマン係数により計算した現価と、現価表のホフマン係数により計算した各年の現価の3年分の合計が一致します。

 

つまり、こうです。

 

100万円×0.95238095+100万円×0.90909091+100万円×0.86956522
=100万円×(0.95238095+0.90909091+0.86956522)
=100万円×2.73103708

 

現価表のホフマン係数を1年から年数分積算した数値が、年金現価表の年数に対応するホフマン係数となります。もちろん、ライプニッツ係数を使う場合でも、同様の結果となります。

まとめ

交通事故による逸失利益は、ライプニッツ係数やホフマン係数を用いて自分で計算することはできます。

 

とはいえ、逸失利益は、交通事故の損害賠償の中で、特に大きな金額になります。逸失利益の計算には、かなり専門的な知識が必要ですから、損害賠償請求で損しないように、交通事故に強い弁護士に相談することをおすすめします。

 

弁護士法人・響

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